レトロゲーマーがFF零式HD(PS4)を200時間プレイしてレビュー

たまゆら

俺は常に心で弾いている

2011年10月27日にPSPで発売されたFINAL FANTASY零式。

2015年3月にPS4及びXbox OneにてHDリマスター版が発売されました。

ゼロシキではなく、レイシキです。

いやぁやり込みました。

楽しかったです。

総プレイ時間は200時間超、5周クリアしてやれる事は全てやりました。

自力で全員レベル99まで上げましたよ。

もちろんズルもしていません。

(あ、召喚獣のレベル上げてないや…)

目次

FF零式ってどんなゲーム?

ストーリー

生物が命を落とすと、それにまつわる記憶をクリスタルが消し去る世界、オリエンス。

例えば愛し合った恋人でさえも死んでしまえばその人の存在ごと全員の記憶から消え去ります。

死者のために誰かが悲しむ事の無いこの世界で、絶えず戦争をしている朱雀・白虎・玄武・蒼龍の4か国。

主人公たち14人は朱雀の兵士として、オリエンス統一のために戦うという物語です。

…表面的には。

死んだら忘れられてしまう世界にも、何故そうなったのか理由がある。

「戦争」、「命」、「死」といった重いテーマを取り扱い、オープニングからエンディングまで人がガンガン死ぬ、辛い描写のオンパレード。

召喚獣を召喚するためには、召喚者の命を捧げなくてはいけないような世界。

死が当たり前のように身近に存在しているFF零式は、「どのように死ぬか」を描いた作品です。

エンディングはね…ちょっとね…初見は不覚にも泣いてしまいましたよ。

エンディング中に流れるBUMP OF CHICKENの「ゼロ」がまた良いのですよ、これが。

FFのメインテーマと同じコード使ってるとか胸が熱くなります。

ゲームシステム

超個性的な14人の主人公から操作するキャラを1人選ぶ、アクションゲームです。

操作キャラクターは、(基本的に)常に変更する事が可能。

戦争の緊迫感を演出するためなのか、慣れないととにかくすぐやられます。

難易度は歴代FFシリーズで最も高いと言えるでしょう。

ただし従来のFFファンに配慮してか、レベル差のダメージ補正が物凄く大きいです。

つまりアクションが苦手な人でも、敵よりレベルを上げればゴリ押しでなんとかなるゲームバランスになっています。

もちろんテクニックに自信があればレベル差をひっくり返すプレイも可能。

この辺はうまくやっているなーと思います。

バトル中は敵に隙が出来るとキルサイトマークが表示され、ジャストタイミングで攻撃を当てると「バーーーーン!」という派手なSEと共にヒットストップエフェクトが発生、敵を即死させる事が出来ます。

これがまた気持ちイイのなんの。

圧巻なのは、周回プレイを前提としたゲームデザインでありつつ、周回プレイとストーリーが絶妙にマッチしているところ。

やらされている感がありません。

もしプレイされる方は、是非2周はプレイしていただきたいと思います。

2周目クリアで解放されるIfムービー、「もし…」は零式をプレイした全プレイヤー必見です。

もうほんっっっと、これがあって良かった…

Ifだとしても救われます。

PSP版との違い

  • オンライン要素の廃止
  • レベルアップに必要な経験値の減少
  • 衣装の追加
  • 個人戦績報酬の追加
  • ミッションクリア報酬の変更・追加
  • EASY(容易)モードの追加
  • 制圧戦がスキップ可能に
  • 特定キャラの強化

もちろんこれらに加えて、映像や音楽は非常に綺麗になっています。

さすがに最新のゲームと比較すると見劣りしますが。

まだ綺麗な頃のマキナくん。

オンライン要素の廃止はありがたいですね。

PSP版ではオンラインプレイでしか手に入らない報酬がありましたが、HD版では全てソロプレイで手に入るようになっています。

キャラ紹介

エース

ゴールデンボンバーのキリショーに似てる。

クールな言動に情熱をはらむ感受性豊かな少年。

文字通り0組のエース格。

(この紹介のされ方、至る所でされてそう)

OPやEDでも良いところを持っていきます。

メイン武器はカード。

回避動作が軽快で遠距離攻撃のカード装備という事もあり、死ににくく適当に操作していてもどんなミッションでも活躍出来ます。

加えて近接攻撃もHit数が多く優秀。

魔法もソツなくこなし、自身のMPを回復させるアビリティもあります。

FFRKでは炎魔法使いをやっていますが、炎魔力は特別高くはありません。

魔法の適正は、雷 > 氷 > 炎の順。

実は炎が一番苦手です。

デュース

笛の音色で攻撃って、それ下手くそなんじゃ…

控えめだが信念は決して曲げない優しく一途な頑張り屋。

おっとり系と思いきや、意外と大胆な発言も。

メイン武器は笛。

レムに次ぐ魔法使い。

最大MP、炎魔力、防御魔力がレムに次いで2位です。

また通常攻撃も無属性のため地味に強いです。

序盤では敵の周りをウロウロしながら笛を吹いているだけでどんどん敵が死んでいきます。

ただし通常攻撃は隙が大きいので、キルサイトを取るのは少し大変。

一撃が生死を分けるような強敵との戦いでは慣れが必要です。

サブメンバーとしてNPCに使わせても光るタイプ。

トレイ

実は攻撃力が凄く高い力持ち。

長話なのが玉にキズ、自他ともに認める0組の知恵袋。

クールキャラですが仲間想いの一面も。

メイン武器は弓。

遠距離タイプのキャラの中では一番攻撃力が高いです。

精神統一からの通常攻撃とチャージショットが強力。

また接近戦では最大MPと氷魔力の高さを生かしたブリザドBOMが便利。

遠近共に隙の無い強キャラです。

ケイト

個人的イチオシキャラ。

感情の起伏が激しい、勝ち気で勇敢な元気少女。

話しかけた時の「はいはーい」がかわいい。

メイン武器は魔法銃。

ステータスは軒並み低いものの、何が良いって武器出し中の歩行速度が一番速いところが良いです。

エースと同様、遠距離攻撃かつどのタイミングでも回避動作で射撃動作をキャンセル可能なので、圧倒的に被弾しにくいです。

ただしチャージショットは弾速が遅いので、キルサイトを狙う際には慣れが必要。

状況によっては事前に空撃ちしてチャージレベルを下げておくのも有効です。

シンク

0組のお色気担当(?)

突拍子もない言動は純真さゆえ?力持ちの天然娘。

実は頭の回転が速く、物事の核心を突く事も。

隙あらばパンチラ

メイン武器はメイス。

「どうせなら威力が大きい武器がいい」という理由で鈍重なメイスを振り回します。

そのためかなりのクセキャラで使い込むには愛が必要。

モンハンのハンマーばりにフルスイングを溜めながら駆け回り、隙を見つけて叩き込むべし。

攻撃モーションが遅いにも関わらず怯み耐性が低いのも辛いところ。

サイス

ドSキャラと見せかけて実は仲間想いな一面も。

一匹狼気質ながら執着心は人一倍、死神の鎌を振るう女戦士。

非常にガラが悪く二言目には「殺す」と口にする。

メイン武器は大鎌。

平均的なインファイター。

リーチは短すぎず、攻撃速度は遅すぎず、攻撃範囲は狭すぎず、歩行速度も遅すぎず、魔法もぼちぼち。

何でもこなせる器用さがありますが、決め手に欠けると言えば決め手に欠けます。

セブン

ユウナやセルフィと同じ声優さん。

状況を的確に認識・分析する頼りがいのあるお姉さん。

クールな外見に反してよく世話を焼くため、後輩の、特に女生徒の憧れの的に。

女子組の中で唯一スパッツ。

メイン武器は鞭剣。

敵をスタンさせる技が多く、またスタン中の敵には威力絶大のスタンフィニッシュ攻撃を仕掛けられます。

鞭のためリーチは長いですが、その分出が遅いのと攻撃中に移動出来ない弱点があります。

武器出し時の歩行速度が遅いのも辛いところ。

氷魔法がレムに次いで2位と優秀なので、ブリザドBOMメインで戦うのも良いかも。

エイト

特典ムービーでメインも張る、出番も多い、地味に優遇キャラ。

冷静に物事を見極める、正義感の強い格闘少年。

簡単に命を奪う事を嫌い、他人に傷を負わせる痛みを忘れないために格闘術を扱うというイケメン。

メイン武器は格闘。

格闘だけあって、全キャラで一番短いリーチ、全キャラで一番速い攻撃速度、全キャラで一番速い歩行速度と、かなり尖った性能。

一人だけ別のゲームをやっているかのような操作感です。

攻撃パターンが多岐に渡り複雑であり、また背後からの攻撃はクリティカル率20倍という事もあり、臨機応変にテクニカルに戦いたい人向け。

と思いきや、ボタンを押している間アビリティゲージの許す限り無敵になる「夢幻闘舞」でゴリ押しも可能という懐の深いキャラ。

慣れると文字通り敵を一方的にボコボコに出来ます。

ナイン

クラサメとのBL本が多そう。

頭ではなく身体で考える、行動第一のワイルド男児。

語尾に「ゴルァ!」を付けないと喋れない特異体質。

メイン武器は槍。

キャラクター通りのパワーファイター。

槍という武器種やワイルドなキャラクターから、戦闘では扱いにくそうなイメージがありますが、ところがどっこいクセが無く非常に使いやすいキャラです。

最大HPや防御力が高く、耐久面では0組でNo1。

範囲攻撃も使いやすいです。

このゲームは遠距離キャラさえ使っていればクリア出来ますが、たまには近距離キャラでも使うかなーと思ったらナインはおすすめです。

ジャック

文字通り、敵を “一刀両断”。

いつも笑顔を絶やさない、お気楽(?)なポジティブ男子。

何も考えていないおめでたい人物だと思われがちですが、明るさは努力の賜物。

メイン武器は刀。

火力全振りの、シンクと並ぶ問題児。

抜刀時の歩行速度がぶっちぎりで遅く、恐らく最初は敬遠する人が多いであろうキャラ。

ただし火力は抜群で、キルサイトを狙わなくてもガンガンダメージを与えていけます。

また通常攻撃1段目の振りが異常に速いので、敵の周りを回避連打でまとわりつき、ピコンというキルサイトの音が鳴ったら通常攻撃一閃、これだけで飯を食っていけます。

刀を振り下ろすモーションのため、近接攻撃キャラの中では高さに強いのも地味に便利。

FF零式というゲームに慣れてきたら是非使ってみてもらいたいキャラ。

メンバーで唯一、通常歩行速度アップのアビリティがレベル99付近で無いと習得出来ないため、街を歩く時に選ばれにくいというとんでもない理不尽を押し付けられる運命に。

クイーン

見た目通りの正統派委員長キャラ。

情を挟まず物事に対処する、清廉潔白な賢女。

キレたら見境がなくなるという性癖の持ち主。

メイン武器はソード。

物理も魔法もイケる万能戦士。

更にMP回復アビリティまで持っています。

通常攻撃1段目が突きで出が速くクセが無いため、走り回ってキルサイトに合わせて突いていくだけでも戦えます。

雷魔法が得意なのでサンダーSHGやサンダーSHG2で飛行系の敵の対処も可能。

キング

ロックンローール!!(杉田)

寡黙だが決断力のある、不言実行の候補生。

無駄が嫌い。

ナインと仲良しなのがかわいい。

メイン武器は二丁拳銃。

遠距離武器で弾速も速いのでキルサイトを取りやすい強キャラ。

困ったらとりあえずキングを使っておけば間違いありません。

近距離攻撃のキックも地味に強力。

マキナ

思春期真っ只中。

愛する者たちを失う事を恐れ、力を渇望し苦悩する少年。

難しい、非常に難しいキャラクターです。

最初は「なんじゃこいつ?」となり、背景が分かると「そうだよな、マキナ大変だったよなウンウン」となって好きになる、というコンセプトは分かります。

分かりますが、それでもやっぱり個人的にはどうしても「なんじゃこいつ?」感が抜けきりません。

闇落ちした後も自由時間なら仲良く戦ってくれるのがちょっと面白い。

「俺に任せろ!」

メイン武器は二刀流のドリルレイピア。

突くのはまだしも、それで斬ってもダメージが出なさそうなのですがそれは。

平均的に高いステータスで、物理も魔法もいける万能タイプ。

方向キー入力の必要な特殊攻撃が存在しないので、操作がシンプルなのがいいですね。

ドレインソード、ダークサイド、アサルトモード等、自身のHPを回復するアビリティが多いのが特徴。

レム

最強の名を欲しいままにする病人。

病に苦しみながらも健気に生きる、慈愛に満ちた薄幸の乙女。

0組女子会を計画していますが、是非その場面も見てみたかった。

メイン武器はダガー。

安直な表現ですが、「最強キャラ」と言って差し支えないと思います。

最大MP1位、炎魔力1位、氷魔力1位、雷魔力1位、防御魔力1位。

FF零式は魔法が強いゲームなので、キャラクター間のバランス崩壊もいいところです。

では最大HPや防御力が低いかと言うとそんな事もなく、最大HPは14人中10位、防御力は14人中9位です。

更に通常攻撃1段目をキャンセルしてガ系魔法をチャージ無しでぶっ放せます。

そしてMP回復アビリティまで持っているので、好き放題魔法を使えます。

リレイズ付与するアビリティもあるので、通常なら命を捧げて召喚する軍神も無傷で喚び出し放題。

何でも有りか。

その他、好き勝手に書きます

曲が良い。

世界観の見せ方が良い。

キャラクターが良い。

ストーリーが良い。

魔導アーマーがアーマードコアばりにギュインギュイン動いてカッコイイ。

制圧戦がちょっとだけFE聖戦の系譜みたいで楽しい。

そして重要なのが、Loadingがちょっぱやい

敢えて欠点を挙げるとすれば、その世界観に入り込むまで少し時間が掛かるところでしょうか。

あとはラスボス戦が演出的にはアツいのですが、ゲーム的にはどうなんだろう…

全滅しないラスダン、全滅しないラスボスですからね。

確かにその重いストーリーやFFらしからぬアクション性から賛否両論ある作品ですが、個人的にはとても好きです。

未プレイの方はもちろん、PSP版をプレイした方も、是非FF零式の世界に触れてみて欲しいと思います。

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