鹿児島の児童虐待という名の殺人事件に見る地獄

 

鹿児島県出水(いずみ)市のアパートで、大塚璃愛來(りあら)ちゃん(4)が同居する男に殴られた事件で、璃愛來ちゃんが今夏、全裸で自宅外に放置されていたのを、近くの住民が目撃したと朝日新聞の取材に語った。
県警は、璃愛來ちゃんを3月下旬~4月上旬に計4回保護。ネグレクト(育児放棄)の疑いで児童相談所に通告していた。養育状況に問題がなかったか調べている。

県警は8月31日、璃愛來ちゃんの頭部を殴ったとして、同市明神町の建設作業員、日渡駿容疑者(21)を暴行容疑で逮捕した。
逮捕容疑は8月27日午後7時半ごろから同8時ごろにかけて、自宅で璃愛來ちゃんの頭部を1回、拳で殴ったというもの。
璃愛來ちゃんは殴られた翌日に死亡。死因は水死の疑いがある。日渡容疑者は璃愛來ちゃんの20代の母親と交際し、3人で生活していた。

住民によると、今年の夏の大雨が降る日曜の昼間、璃愛來ちゃんがアパート1階の自宅玄関ドアの前で、全裸で一人立っていた。
その後、再び様子を見ると、下着一枚の姿で玄関の外にいた。住民が声をかけたが、璃愛來ちゃんはおびえた様子でドアの方に顔を向けたままだったという。

 


 

シングルマザー?のところで同棲していた彼氏(21歳)が子供を殴り殺したというニュースです。

写真を見るだけで胸が締め付けられる思いです。

 

児童虐待、その残酷性

別件ですが、目黒の虐待死の件では「ゆるしてください おねがいします」という5歳の女の子のメモが見つかったとか。

5歳で「ゆるしてください」なんて言葉覚えるかな…。

うちの子供は7歳ですが、「ゆるしてください」なんて一度も発した事ないと思います。

 

子供にとって保護者は絶対で、他に逃げ場はないのです。

頼れる人が保護者しかいない世界で、その保護者から虐待を受ける地獄。

虐待されてもそれでもなお、すがりつくしかない地獄。

 

児童の虐待死の件数は年々増加しており、平成29年には77人にも上ったそうです。

 

虐待殺人は罪が軽い

「殺意はなかった」

「しつけの一環だった」

「そもそも虐待などしていない」

これがまかり通るそうです。

証拠がない以上、法治国家としてはどうしようもないのかもしれませんが。

 

また、日本では「子供の教育は親の責任でするもの」という意識が根強いです。

そのため「しつけの一環だった」が通ってしまいます。

 

子供にだったら何をしてもいいのか。

子供は親の所有物だとでも言うのか。

4歳児だって立派な一人の人間です。

しつけかどうかなんて関係ないのですよ。

一人の対等な人間に、死に至るほどの暴力を振るうという行為。

ただの殺人です。

 

大人達の責任のなすりつけ合い

警察は児童相談所に一時保護をするよう連絡したが、児童相談所は「緊急性は無い」として一時保護を見送ったそうです。

「適切な判断だった」との事。

無能にもほどがあるでしょう。

また、傷やアザを見つけた病院も通報はしなかったそうです。

 

ここにも「他人の家庭に関わりたくない」という意識が垣間見えます。

他人の子供に興味がないのなんて当たり前です。

ただ、それを職務としているのなら真剣に向き合ってほしいです。

無力な子供の生命を守る大切な仕事、やる気がないなら辞めていただきたい。

 

ただただ、二度とこのような事が起こらないよう

「子供が憎い親なんておかしい」とか、そんな事を言うつもりはありません。

子供が苦手だけど育てる事になった、という人がいるであろう事は認識は出来ます。

様々な事情があろう事は理解出来ます。

それでも、子供の世界には保護者しかいないのです。

 

子供に対して、絶対的な味方になれとは思いません。

血が繋がっていようが他人は他人ですから腹が立つ事もあるでしょう。

それならそれで一人の人間として、尊厳を持って接してあげられたらと願います。

 

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