レトロゲーマーがPS4のデビルメイクライ123HDリマスターを初クリアしてレビュー

たまゆら

悪魔は泣かないもんさ

お恥ずかしながら未プレイでしたデビルメイクライ(以下DMC)シリーズ。

PS4でDMC1と2と3のHDリマスターがセットになったやつがセールで4,000円→1,400円と安かったので、せっかくだから購入しました。

さすが超有名シリーズ、当然の如く面白かったです。

まだガッツリとはやり込んでいませんが、一通りクリアしましたのでレビュー記事を投稿したいと思います。

目次

デビルメイクライとは

魔族の父と人間の母から生まれた半人半魔の主人公ダンテが、スタイリッシュに悪魔を薙ぎ倒すアクションゲーム。

記念すべきシリーズ第1作目は2001年8月23日にカプコンよりPS2のゲームとして発売されました。

もう20年前か…20年て……

元々はバイオハザード4として制作されていたのですが、あまりにもスタイリッシュな仕上がりになってしまったためDMCとして新シリーズを立ち上げたという経緯があります。

そのため、特にDMC1はシステムも操作感もバイオハザード感が凄いです。

抑えきれないバイオ感
隠す気も無いバイオ感

バイオと同様、謎の歯車やら謎の鍵やら崩落する橋やら、次に来た人どうすんねん的な不可逆ギミックを解きながら進みます。

ですがバイオほどホラー要素も謎解き要素も強くないでご安心を。

以降、2003年にDMC2(PS2)、2005年にDMC3(PS2)、2008年にDMC4(PS3)とコンスタントに発売されましたがしばらく沈黙。

2019年にはDMC5がPS4/PS5/Xbox/Steamで発売され、2022年現在DMC5がシリーズ最新作となっております。

国内売上はDMC1が65万本でそこから55万本(DMC2)→35万本(DMC3)→35万本(DMC4)と右肩下がり。

一方で国外では216万本(DMC1)→170万本(DMC2)→130万本(DMC3)→300万本(DMC4)と日本国内より売れています。

最新作のDMC5は国内外合算で570万本以上の売上を記録しています。凄いっすね。世界のダンテ。

デビルメイクライ123のゲームシステム

前述の通り、基本的には昔のバイオハザードです。

バイオをアクション要素強めにした感じ。

バイオと異なるのは、ジャンプ出来たり、弾が無限だったり、近接武器が色々使えたり、育成要素があったり、任意で一定時間パワーアップ出来るアクションがあったり、大まかにはそれくらいでしょうか。

とにかくスタイリッシュで派手なアクションを駆使して敵を倒しエクスタシーを得るゲームです。

(こちらも未プレイで申し訳ないのですが)三國無双的なゲームに近いのでしょうか。

ここで問題になるのは、バイオのカメラワーク及び操作方法とアクションが絶望的に合わない点です。

ご存じの通り昔のバイオはカメラが固定で更に上キーを押すとキャラクターが向いている方向に直進するという、いわゆるラジコン操作です。DMC123もこれに倣います。

加えてDMCではキャラから見て後方キーを入れながら/左キーを入れながら/右キーを入れながらボタンを押す、という操作で技が出たりします。

20年前当時としては普通でしたが、今の親切なゲームに慣れている人はこれはもう大変だと思います。

また、アクションゲームとして攻撃したり回避したりと縦横無尽に駆け回る必要がありますが、カメラ固定&移動すると勝手にカメラが切り替わるという仕様のため、敵を画面内に収め続ける事が出来ません。カメラが切り替わればキャラの向きも変わって入力キーの方向も変わりますし。

ハードなアクションが求められるボス戦でこれは致命的です。

ではクリア出来ないかと言われたらもちろんそんな事は無いのですが、慣れるまではストレスに感じる人もいるかと。

ちなみにこのカメラワーク問題はシリーズが進む度に少しずつではありますが改善されていきます。

今回プレイした1と2と3はいずれもPS2のソフトでかつ発売時期もそこまで離れていないため、細かい違いはあれど大まかには同じようなゲームでした。

これは2022年にまとめてプレイした場合の感想であり、当時にしてはシリーズが進む事によるグラフィックの向上や操作性の改善(改悪)は大きなものだったのでしょうけど。

もちろん同じようなゲームとは言えどストーリーやサブキャラや舞台は全く異なりますので、1をやれば2をやりたくなり、そして2をやれば3もやりたくなりました。

ここが凄いぞデビルメイクライ123

  • とにかくスタイリッシュ
  • 徐々に自分の思い通りに動かせるようになっていく快感
  • ダンテのキャラクターがカッコイイ
  • ロック調のBGMがカッコイイ

同年代の方であれば例え未プレイでも見た事があるかもしれない、剣で敵を空中に斬り上げて両手拳銃でバンバン空中コンボ決めるやつ。

ああいうスタイリッシュなプレイが割と簡単に出来ます。

もうそれだけで楽しいのですよ。

で、ですね、主人公のダンテがまた無茶苦茶カッコイイのです。

映画のようなアメリカンジョークと言いますか、皮肉たっぷりに悪魔を挑発するキャラクターで無敵感が凄い。

そんなイケてる強キャラを操作してバッサバッサ敵を斬り落とす快感。

たまんねぇですねオイ。

それがこのゲームの魅力のほとんどと言っても良いかもしれません。

あとはBGMに関して、私はホラーが苦手なのですが、ロック調なBGMによりホラー感が薄れて更にテンションも上がるので非常にグッドです。

DMCにガチホラー要素を求める人もあまりいないと思うので(ホラーが好きならバイオでしょうし)、こういう配慮はありがたいです。

ここが残念デビルメイクライ123

  • とにかくカメラワーク
  • アクションゲームが苦手な人にはチトしんどい難易度
  • 謎解き要素はもう少し簡易でも良いのでは

カメラワーク問題は前述の通りで、DMC123の大きな問題としてはそれくらいです。

右スティックでカメラ操作出来るようなフルリメイクしてくれないかなぁ。

あとは敢えて挙げるのであれば、ですが、難易度はかなり高いと感じました。

特に1と3。

1なんて操作に慣れていない序盤の雑魚にちょっと殴られただけでかなりHPを持っていかれますし、ゲーマーの私でもファントム(序盤のボス)で何度もやられました。

あんなにイキってカッコいいのに簡単にやられてしまうダンテを見ていると、何だかこちらが申し訳なく感じてしまいます。

まぁそれだけ難しい方がやりがいや達成感もあるので、個人的には残念ポイントとは思いませんが。

それはそうとして、足場を乗り継ぐジャンプアクションは本当に勘弁して欲しいです。

DMC3では少しだけカメラを動かせるようになったのでまだマシですが、DMC1のジャンプアクションはカメラ完全固定で遠近感も掴めないので、真正面からしか見れないUFOキャッチャーで片目瞑って奥にある景品を獲りに行くような理不尽さがあります。

また、バイオほどではありませんが謎解き(同じところを行ったり来たりしなければならない)要素もありまして、これはもう少し薄くても良いのではないのかと感じました。

もちろん同じ場所でも訪問するタイミングによって敵の配置が変わっている等の工夫はされているのですが、それにしても「仕掛け解けた!やったぜ!!」的な快感は得られにくかったです。

これはもしかしたら私だけかもしれませんけど、でもDMCに謎解き要素を求める層がどれだけいるかと考えると…ねぇ。

各作品 短評

デビルメイクライ1

ダークファンタジー的なゴシックホラー的なノリが一番感じられる、原点にして頂点。

舞台は魔界に繋がる孤島の洋館。ええですやん。

敵も個性的な悪魔ばかり。

ダンテさんも程よくイキイキとしています。

こりゃ面白いわ。

とにかく雰囲気が良いのですよね。

プレイしていてワクワクします。

コンティニュー制限があったりダンテさんが打たれ弱かったり画面の外から敵が攻撃してきたりという難しさもありますが、ザコもボスも特徴的で、やればやるほど上手くなる実感が得られます。

しかしシステム的にはまだ荒削りな部分も多く、カメラワーク問題も他シリーズと比べて一番気になります。

今回私はクリアしてすぐにDMC2に行ってしまいましたが、当時他にやるゲームも無くやり込んでいたら相当ハマっていたと思います。

でもラスボス戦で急にスペースハリアーが始まるのは擁護不可。どうしてこうなった。

ファントムくんとの1回目の死闘は忘れることはないでしょう。

こちらはオープニング動画です。ヒューカッコイイ。

こちらはラスボス戦〜エンディング動画なので未プレイでネタバレされたくない方はご注意。

「戻ってきたら俺の息子によろしくな」

カッコ良すぎるぅ。

デビルメイクライ2

当時は2がかなり評判悪かったようで。

まぁねぇ、1が雰囲気良すぎるしねぇ、比較すると2はかなり微妙感あります。

2は開発スタッフも異なるようですね。

1でDMCにハマったプレイヤーが2年越しの待望の続編に5千円?6千円?払ってあれをプレイしたと考えると、分かる気もします。

DMC1と比較して難易度低下、複雑だった回避コマンドがボタン一発で確実に出せるように簡略化、謎解きを排したほぼ一本道化と、うーん、よく言えば前作の課題をクリアしていると言えますが、悪く言えばDMCの良さを殺しているとも言えます。

単純な劣化としては、動きがモッサリ、攻撃後のモーションキャンセルが出来ない、攻撃時のSEがしょぼすぎる、MAP機能が何の役にも立たない、屋外マップが多いせいかカメラがやたら引き気味で迫力が無い、銃が強すぎて剣が空気、等々。

斬撃とかグレネードランチャーのSEがクッッッッソ小さいのは不具合なのでは…?

しかしながら個人的には(この値段だからかもしれませんが)十分楽しめました。

回避が自分の思ったタイミングで間違いなく出せるというのが高ポイント。

DMC2は銃強すぎ剣弱すぎゲーと化していますが、銃はメニューを開かずワンボタンで切替可能になったので、色んな銃を使い分ける銃ゲーとしては楽しめました。

DMCシリーズとして期待してしまうと微妙感がありますが、一アクションゲームと考えれば十分遊べると思います。

あなた鉄拳にいませんでした?

ラスボス戦〜エンディング動画です。

デビルメイクライ3

DMC2から一転、今度はボスの難易度が跳ね上がりました。

ギミック搭載しているボスや、攻撃すべきタイミングと回避に専念すべきタイミングがはっきりしているボスが多く、さながらモンハンのようです。

初見ではボコボコにやられてしまうので、何度もコンティニューを繰り返しながらボスの特性や行動パターンを把握していく必要があります。

こういう攻略は慣れると確かにスタイリッシュ&エクスタシーです。が、逃げ回りながらチマチマ削るダンテさんがカッコイイかと言うと…難しいところですね。

操作方法もDMC1方式に戻り、加えてカメラが少しだけ左右に動かせるようになったという嬉しい改善点もあります。

剣も銃もワンボタンで切り替えられるようになったため、コンボ中に武器を切り替えるなんてプレイも可能でこれがまたスタイリッシュ楽しい。

ゲームとしてDMC1の正統進化系と言えますが、反面アクションが苦手な人には到底付いていけるようなレベルでは無く、更に人を選ぶようになったのかなとも。

シークレットミッションとかも1周目だと難しすぎですし。

「あれ、もしかして私ってゲーム下手なのかな…」とちょっと自信を失いかけました。

おまけのバージル編はダークスレイヤーの名に恥じぬ凄まじい火力が気持ち良かったです。

ちゃんと遠距離武器でもボスのHP削れますし。

ダンテもこれくらい火力あるともっと爽快だったかなぁと思いました。

バージル編ではダンテと戦うのかと思ったらバージルと戦ってて笑っちゃった。

ベオウルフ好き。弱いから。

ドッペルゲンガー嫌い。めんどくさいから。

ラスボス戦〜エンディング動画です。

所感

DMC123ですが、まごう事無き名作だったのでしょう。

正直申し上げまして、私は十二分に楽しめましたがイマドキの子やアクションが苦手な人が2022年の今現在に初プレイして存分に楽しめるかと言ったら自信はありません。「絶対にオススメ出来ないから止めとけ!」というほどではありませんけども。

まぁ安いですしね。ご興味あれば手に取っていただけたら。

「アクションは割と好きだけどDMCやった事ないや」という人や「レトロゲー大好き!」という人や「ダークファンタジー物が主食です!」という人にはガッツリオススメ出来ます。(PS2をレトロゲーと呼ぶ事に個人的には抵抗があるのですが)

私は買ってみて本当に良かったと思いましたし、ゲームの面白さをそこかしこに感じました。

やっぱり自分が上手くなっていくゲームって楽しい。

というわけでDMC4もDMC5も既に購入済みです。

楽しみ楽しみ。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

コメント

コメントする

初回コメントは承認制となります。内容確認→反映までしばらくお待ちください。

目次