たまゆらゲーム史に残る名エンディング
PS4/PS5/Switch/Switch2/Xbox/Steamにて好評発売中の「ファイナルファンタジータクティクス – イヴァリース クロニクルズ」のエンディング書き起こしです。
言うまでもない事ですがネタバレなので自己責任で。
基本的に原作と同じ流れですが、ラムザくんとアルマさんの語りが追加されています。
聖天使アルテマ撃破~エンディング


剣士ラムザ「聖石よ、今こそ!」

アルマ「兄さん、私たち──これからどうなるの?もう元の生活には戻れないよね──」
剣士ラムザ「異端者だからね──ここにいても追われるだけだ だから、──ふたりで旅に出よう」
アルマ「ふたりで?」
剣士ラムザ「僕らは使命を果たした──災いの元凶たる “魔” を退治したんだ これからは、大空を飛ぶ鳥のように自由に生きるのさ」

神父「──大いなる父の祝福を受け、汝の肉体は大地に戻らん。」
神父「願わくば、聖アジョラのご加護により、アルマ・ベオルブの魂を至福の地へ導きたまえ──」
神父「ファーラム──」
一同「ファーラム──」
弔問客「まだ若いのに──、残念なことだ。」
弔問客「一族が皆、逝ってしまっただなんて──」
弔問客「──末弟のラムザは墓にも入れてもらえないとか。異端者だから仕方ないとはいえ、嘆かわしいことだ──」
弔問客「300年続いたベオルブ家もこれでおしまいね。時代の移り変わりを象徴するようだわ──」

宮廷占星術士オーラン「遅くなったな、ラムザ──」
宮廷占星術士オーラン「もっと早く会いに来ようと思っていたんだが、人目が厳しかったんでね──」
宮廷占星術士オーラン「ディリータはオヴェリアと結婚したんだ──王位の禅譲を受け、新たな畏国王になった。」
宮廷占星術士オーラン「平民出の若者が戦乱を平定し畏国に平和をもたらす──ついにはプリンセスと結ばれ新たな国王となる──」
宮廷占星術士オーラン「──後世まで語り継がれる英雄譚の誕生だな。」
宮廷占星術士オーラン「ディリータはきみが言ったように、根は良い奴なのかもしれない──」
宮廷占星術士オーラン「彼女がミュロンドの刺客とバレた時、あいつは彼女を殺したように見せかけ城外へ逃がしたんだ。」
宮廷占星術士オーラン「ヴォルマルフに利用されている彼女に自分の姿を重ねたんだろうな──」
宮廷魔道士バルマウフラ「そろそろ隊へ戻る時間よ。先に行ってるわね──」
宮廷占星術士オーラン「義父上は──義父上の最期は勇敢だったか──?」
宮廷占星術士オーラン「また機会をみて、ここへ来るよ。じゃあな、ラムザ。」

宮廷占星術士オーラン「なぁ、本当に死んじまったのか?」
宮廷占星術士オーラン「オレにはおまえたちが死んだなんて信じられないよ。だって──そうだろ──?」

宮廷占星術士オーラン「え!?」
宮廷占星術士オーラン「待ってくれ、ラムザ!アルマ!」

宮廷占星術士オーラン「生きていた!生きていたんだよ!ほら、見えるか!あの姿が!!」
宮廷占星術士オーラン「──ありがとう、ラムザ。」
宮廷占星術士オーラン「また、いつかどこかで──、会おう──!」

剣士ラムザ「もう僕らを縛るものは何もない──ベオルブの名を捨て、ただひとりの人間として生きるんだ ”運命”とも距離をおいて、己が道を進むことにしよう」
アルマ「自由に──生きる──?そんなことができるようになる──?」
剣士ラムザ「大丈夫さ、僕らにはまだ時間がたくさんある いずれ、僕やおまえにも、新たな友人や家族ができるだろう 子供ができたら、いつか教えてあげよう、この冒険を そして、この冒険譚は語り継がれていくんだよ──」

その後、ふたりの姿を見た者はいない──
後に、オーラン・デュライはこう述懐している──
人は、何に幸福を見いだすのだろうか?
何のために、今を生きるのだろうか?
そして、何を残せるのだろうか?
ただ、わかるのは、彼こそが “真の勇者” であったということだ──

後日、オーラン・デュライは自らが見聞きした出来事を五年もの歳月をかけて、一冊の本にまとめた──
執筆された “デュライ白書” は翌年、新たな教皇を選出するクレメンス公会議の場で公開されるが──
真相の暴露を恐れた教会はその場でオーランを捕らえると、”異端者” として火刑に処した──
その後、回収された “デュライ白書” は数百年もの間、教会の手により禁書として隠匿されることになる──
しかし、私は真実を知る事ができた──今こそ彼らの汚名を雪ぎ、その名誉を回復しよう。そして、その生涯を歴史に刻むのだ──
ブレイブストーリー著者
アラズラム・ジェノミス・デュライ

畏国王ディリータ「やっぱり、ここにいたんだな。みんな探していたぞ。」
畏国王ディリータ「ほら、今日はおまえの誕生日だろ?」
畏国王ディリータ「永遠の愛を込めてこの花束を──」

畏国王ディリータ「オ──オヴェリア──?」

王妃オヴェリア「そうやって──皆を利用して──」
王妃オヴェリア「ラムザのように、いつか私も見殺しにする──」


畏国王ディリータ「ラムザ──おまえは何を手に入れた──?」
畏国王ディリータ「オレは────」
所感
以前、このゲームを作った人が「ラムザたちは生還している」「ディリータとオヴェリアもこの場では死んでいない」と公言したそうで。
マジでか。ラムザ一行もオヴェリアも死んでいるのかと思っていました。
追加されたラムザとアルマの語り部分は生きていようと死んでいようと有り得るやり取りですが、冒頭の「聖石よ、今こそ!」はラムザたちが生還した事をガッチリ補完しています。これで死都ミュロンドから帰れてなかったら、なにが「聖石よ、今こそ!」なんだってなりますし。
しかしディリータとオヴェリアが死んでいないというのは意外でした。いやディリータは英雄王として畏国を統治していたのですから生きていたとしても、オヴェリアはこの場で死んでいたのかと。お互い刺し合った後にどんな夫婦生活を送ったのだろうか…オヴェリア王妃のヤンデレセックス…
創作物のBADエンドは苦手ですがそれでも個人的には、裏の英雄であるラムザたちは全滅したがアルマと世界を救って愛を手に入れた、表の英雄であるディリータは生存したがオヴェリアを殺してしまい愛を手に入れられなかった、どっちが幸せかは分からんよね。というオチがキレイかなぁと思っていたのですけど違ったのですね。
まぁ対比表現としてはラムザが名誉を失い異端者になった/ディリータが名誉を得て畏国王になった、そしてラムザが愛を得た/ディリータが愛を失った、これで完成しているのかもしれませんね。死ぬ死なないは問題ではないと。それもそうかも。
そうかぁ、ラムザくん生きていたのかぁ。じゃあ続編が作れますね(ニッコリ)
本作のレビュー記事はこちらです。


