黄金芋酒片手に幻獣チーズを一つまみ
前作、「モンスターハンターワールド:アイスボーン」に引き続き、2024年時点最新作の「モンスターハンターライズ:サンブレイク」をトロコンしましたのでレビューです。
PS4版でプレイしたのですが、PS4版はダウンロード販売しかしておらず。
ライズとサンブレイクのセットで65%OFFセール 2,446円でした。
2024年のブラックフライデーセールでは75%OFFで売っているみたいですね。お得ですやねぇ。
友達がいないコミュ障なので徹頭徹尾ソロプレイ。
サンブレイクのメインストーリークリアまで80時間、トロコンまでの総プレイ時間は約380時間でした。寝落ちは…ちょっとしかしていません。
トロフィー(勲章)コンプリートしたった。
前作ワールド:アイスボーンのレビュー記事はこちらです。
モンスターハンターライズとは
2021年にSwitchで発売。2023年にはPS4/PS5/Xbox One/Steam(PC)にも移植されました。
売上は全世界1,300万本以上を記録。とんでもない本数ですが前作のワールドは2,500万本超らしいです。
Switchの方が売れそうなもんなのに不思議。あれか、ワールドが評判悪かったから次回作のライズが売れなかった理論?ワールド面白かったけどなぁ。
ライズの世界観としてはこれ以上ないほど「和」を打ち出しています。
サンブレイクとは
前作ワールド:アイスボーンと同様、本編がライズで超大型追加コンテンツがサンブレイクです。サンブレイクだけ買っても遊べません。
メインストーリーの続きが楽しめる、拠点が増える、モンスターが増える、武器防具や素材が増えるという点もいつも通りです。
また、サンブレイクではライズとは打って変わって「洋」を前面に押し出した世界観が描かれます。
ゲームシステム
拠点でクエストを受注→フィールドに移動して目的を達成する→拠点に戻る、というサイクルを繰り返すいつものパターンのためプレイで迷う事はありません。
全体的にワールドよりも昔のモンハンっぽい雰囲気が漂っています。
具体的にどの辺がと言われると難しいのですが、住民との会話とかSEとかオトモシステムが昔のっぽいのかな。
ワールドは新しい試みがたくさん取り入れられて何をすべきかどうすれば良いか若干迷う場面もありましたが、ライズはひたすら狩りメインで、そういう点でも古き良きという感じがします。
従来のモンハンと異なるシステム
基本的なシステムは前作ワールドを踏襲しています。
- 与ダメージが数値で表示される (ON/OFF切替可能)
- 砥石、ピッケル、肉焼、釣り竿が固定装備で使用回数無限
- アイテムを入手すると自動調合 (ON/OFF切替可能)
- フィールドがシームレス (エリアチェンジが無い)
- フィールドに複数キャンプがありキャンプにファストトラベル可能
- キャンプで食事、装備変更、アイテムBOX使用可能
- モンスターロックオン機能
- 自マキやペイントボール廃止
- 欲しい装備を登録しておいて必要素材を入手したらお知らせしてくれるウィッシュリスト
その中でもワールドとの大きな違いは下記です。
- クラッチ廃止
- 導蟲廃止
- クーラードリンク/ホットドリンク廃止
- キャンプで装飾品も変更可能
- 鉱山だろうが骨塚だろうが一発で全採取
- クエスト中に一時停止可能
- 素材のDROP率が数値で確認可能
- モンスターの肉質や属性耐性が数値で確認可能
- オトモに犬追加、オトモを2匹連れていけるように
- 自キャラが戦闘中にセリフを喋る (ON/OFF切替可能)
- NPCとの協力プレイ追加 (ON/OFF切替可能)
- ジャンプのようなワイヤーアクション追加
- モンスターを操って戦うアクション追加
- 各武器のモーション大量追加
クラッチ廃止は残念でもないし当然かと。あれはあれで悪くはないですが、毎作やらされるのはちょっと、ねぇ。
素材DROP率や肉質や弱点属性を数値としてゲーム内で確認出来るようになったのは大変良き。
地味にビックリするのが自キャラがセリフを喋る事です。モンハン初の試み。
セリフを喋るというのはゲーム難易度にも影響を与えており、モンスターが大技を放つ前に「大技が来るよ!」とプレイヤーに警告してくれたりします。ただでさえ当たらないレイアのサマーソルトが更に当たらなく…
警告を聴いたらとりあえずモンスターから離れれば初見のモンスターから訳の分からない1乙を食らう事もなくなりますが、それはそれでどうなんだという意見もあるのかもしれませんね。そんなあなたにセリフON/OFF切替も可能です。WoW!
そして個人的に一番衝撃的だったのが、オトモとは別にNPCキャラクターが一緒にひと狩り行ってくれるところ。(サンブレイク限定)
ワールドの時もなんで団長すぐ退いてしまうん…?と思っていましたが、ようやく主要キャラとの共闘が実現しました。
この共闘NPCが火力こそプレイヤーキャラには及ばないもののなかなか賢く、自キャラのHPが減ったら粉塵を撒いたりモンスターが睡眠したらタル爆弾を置いてくれたりもします。
ソロオンリーでモンハンをプレイする事シリーズ通して3,000時間余、皆で睡眠爆殺プレイを初体験することが出来ましたよ。
NPCは2人まで連れていくことが可能で、組み合わせによってはNPC同士の掛け合いが見られたりもします。
にぎやかで大変よろしい。
砥石使う度に「良い砥ぎっぷりだ」とか褒めてくれるし。それよりフレーム回避した時に褒めてほしい
ここが凄いぞ モンスターハンターライズ:サンブレイク
- お手軽にお気軽に遊べるゲーム性
- モンスターのバリエーションが豊富
- ゲーム的なアクションの強化
- レウスやクシャルやディアブロスの調整
- ソロプレイでもトロコン可能
- 素材のフレーバーテキストが復活
お手軽にお気軽に遊べるゲーム性
携帯機のSwitchで発売された事もあってか、前作ワールドよりもゲーム性がライトになっています。
クーラードリンクとホットドリンクさんは初代から約20年間に渡るお勤めお疲れ様でした。
自動マーキングもペイントボールも痕跡集めも不要、無条件でモンスターが常にマップ上に表示されていたりと便利の極み。
またモンスターの体力もワールドと比べると少な目で、私のようなヘタレハンターでも1体5分前後で倒せるモンスターがほとんどでした。
ロードが短く拠点内ファストトラベルが非常にスムーズなのも手軽さがあって良きですね。
ワールドでは廃止されていた一時停止が復活したのもグッジョブ。
モンスターのバリエーションが豊富
ワールドはリアリティを追求した作品なためかモンスターもリアル志向のタイプが多かったですが、ライズは逆にゲーム的というか創作的なモンスターが多くバリエーション豊富な印象でした。
しかし中にはZZのハイメガキャノンみたいなレーザービームを撃つモンスターがいたり瞬間移動をするモンスターがいたり、いくらなんでもファンタジーすぎでは…?と思わない事もなかったり。
この辺はモンハンに何を求めるか、人それぞれでしょうね。
ゲーム的なアクションの強化
基本アクションにワイヤーアクションのようなものが追加されたため、なんとどの武器種でもジャンプが出来るようになりました。
アクションゲームでフツウのジャンプが出来るようになっただけやんけ何驚いとんねん! そりゃあ驚くぜ神奈川のやつなら誰だってな…!!
というわけで、大型ボスはジャンプを利用して避けるようなド派手な攻撃もしてくるように。
こちらも「こんなんモンハンじゃないやい」という方もいるかもしれませんが、試みとしては評価したいと思います。個人的にはこういうバカみたいな範囲攻撃の超大型モンスターって嫌いですが。
レウスやクシャルやディアブロスの調整
空の王者(笑)リオレウスやクシャルダオラの行動パターンに大きくメスが入り、近接武器でも快適に戦えるようになりました。
飛び上がってから仕掛けてくる攻撃はあれど、飛んだまま降りてこないだとか竜巻を設置しまくるだとか、そういったこちらが何も出来なくなるようなクソムーブは軒並み削除されています。
ディアブロスも突進や潜行の頻度が極端に減り、その場で足を止めてのインファイトになりやすいです。マジかよあのディアブロスがかよ。
そういえば閃光玉やら音爆弾って今作で一度も使わなかったなぁ。
こういった調整もSwitchユーザ向けに手軽に遊んでもらうというところを意識しているのかもしれませんね。
ここが残念 モンスターハンターライズ:サンブレイク
- グラフィックや生態表現の劣化
- 新しい武器種に手を出すハードルが高すぎる
- ミラボレアスのような絶望的な強敵がいない
- 百竜夜行は正直つまらないが…
- ストーリーは旧作同様あってないようなもの
- NPCを同行させると処理落ちする
- 金冠ゲットの演出が何もない、リザルトに表示すらされない
グラフィックや生態表現の劣化
せっかくワールドで圧倒的進化を遂げたグラフィックやモンスターの生態表現ですが、本作ライズでは劣化していると言わざるを得ません。
イヴェルカーナの必殺技を見た時はビックリしましたよ。しょぼすぎて別の技かと思いましたもん。
百歩譲ってグラフィックの劣化はハードの問題もあるので仕方ありません。しかしなんだって全てのモンスターがこちらを発見 → 即戦闘開始に退化しているのでしょうか。古龍の威厳も何もあったもんじゃない。
ワールドで色んなモンスターを観察したり一緒に散歩したりするの楽しかったのになぁ。
また、グラフィックの劣化に伴ってなのかどうかは不明ですが、謎当たり判定も復活している気がしました。
「いやいや今のは当たってないだろ!ノーカン!ノーカン!」という変な引っかけられ方が慣れるまでは特に多く感じましたね。回避距離スキルがないと辛い辛い。
新しい武器種に手を出すハードルが高すぎる
ただでさえ複雑化している各武器種のアクションに対して、今作では更に「入れ替え技」というシステムが導入されました。
特定の攻撃アクションを別のアクションと入れ替える事が可能というもので、例えば武器出し攻撃を従来のものから新規モーションのものに入れ替えたり。そしてそれを状況に応じて戦闘中に切り替えたり。
この組み合わせによって更に自分好みのアクションを追求する事が可能です。
それは良いのですが、新しい武器種に手を出してみようとするととんでもなくハードルが上がります。
自分が昔から使い込んでいる武器種の新技に慣れるだけでも精一杯なのに。
せめてワールドのように動画でモーション紹介みたいなものがあればまだ。
せめて闘技場(武器固定&アイテム固定で決まったモンスターを倒すクエスト)でオススメ入れ替え技とオススメスキル構成で戦えればまだ。なんで闘技場って嫌がらせみたいなクソスキル構成になっているのでしょうね…
この件についてはお手軽さという本作の端々に感じられるコンセプトとは逆行している気がするのですが、私が歳を取ったから新しいアクションに付いていけないだけで、若い人はさくさくっと色んな武器種を使いこなすのかもしれません。残念。
ミラボレアスのような絶望的な強敵がいない
傀異レベル300のモンスターやイベントクエストの原初メルゼナ&怨嗟マガイマガド戦など、歯応えのあるクエスト自体は存在していますが、こいつらはしょせん元からいるモンスターの強化版。
ワールドのミラボレアスのような、圧倒的な存在感を放ちつつハンターの前に仁王立ちする新規モンスターはいません。
一応アマツマガツチがそこのポジションに該当するのでしょうか。しかしメインストーリークリア後すぐくらいに倒せてしまいますしねぇ…
アマツマガツチ戦自体はSEが全てMHP3版になるという豪華仕様なので尚更勿体ないというか。もっと登場を引っ張れば良かったのに。
何が問題かって、こういうモンスターがいないとゲームをやり込むモチベーションが上がらないのですよ。
百竜夜行は正直つまらないが…
ライズで追加された、モンハン版タワーディフェンスとでも言うべき百竜夜行。
大砲やらバリスタやらを自由に設置し、大量に押し寄せるモンスターを撃退して門を護るというクエストです。
新しい遊び方に挑戦する姿勢は素晴らしいです。が、まぁ、うん、正直合っていないですよね、モンハンのゲーム性とは。
アクセントとしてたまーにプレイするくらいならまだしも、ライズのメインストーリーの根幹に関わるのがまた辛い。
ただサンブレイクには完全に登場しないのは英断だと思いました。どうしても作ったものは活かしたくなるのがクリエイターでしょうから。見習いたいその潔さ。
その他 細かい点
モンスターの乱入がほとんどお助けギミックと化しているとか、傀異研究レベル上げが240からまぁダルいとか、傀異克服イヴェルカーナが欲しかったとか、タマミツネ希少種の行動がしんどいとか、イベクエがラージャンばかりとか、色々ありますがやはりモンハンは楽しい。
動画
ライズのオープニングから適当なところまで。
サンブレイクのラスボス戦からエンディングまで。
総評
美麗なグラフィックと複雑なシステムでリアルなハンター生活を楽しめるワールド:アイスボーン、便利でお手軽なシステムとゲーム的なアクションでゲーム的なモンスターとのバトル(ハントというよりバトル)を楽しめるライズ:サンブレイク。
ワールドはPS4、ライズはSwitchというハードに合わせた特色を活かしており、一長一短どちらも良いものだと思います。
ただ、私はワールド系の方が好きかな。
あーでもでもライズのNPCとの共闘は手放しに絶賛出来る楽しさでした。
あとタマミツネ戦のBGMは良いぞ良いぞ。
ところで昔の地味ぃぃぃなモンハンも久し振りにやってみたいなぁと思ったり。
モンハンって過去作のリマスターとかリメイクって全然出さないですよね。
長く続いているシリーズですし私みたいな懐古厨もいると思うのですけど。
需要ありそうなのにねぇ。
前作ワールド:アイスボーンのレビュー記事はこちらです。