たまゆら…それもラブ…これもラブ
前回までのあらすじ。息子の希望で6年生の11月から中学受験戦争に殴り込みをかける事になりましたザマス。

子供の生活
塾はマンツーマン体制で1コマ80分、我が家は期間もデラックス短かったので週5コマ取る事になりました。
国語、算数&算数、理科、社会。
当然宿題も山ほど出ます。
小学校行って帰ってきて、塾行って帰ってきて、ご飯食べてお風呂入って宿題やって、寝て朝起きて宿題やって小学校行っての繰り返し。
塾の無い日は小学校と宿題と過去問過去問&過去問。
塾に通い始めた11月から試験本番までの3か月間は、そんじょそこらのブラック企業戦士よりも忙しかったのではないでしょうか。
これ、本人がやりたいと言って率先して取り組んでいたからやれましたが、本人が乗り気ではない状態で受験しようとした家庭はムチャクチャ大変だと思いますよ…
本人から「もうしんどい」って言われたら「そりゃそうだよ、やめちまえやめちまえ」としか言えないです、私は。
もちろんもっと何年も前から準備を進めていて、かつ目標とする学校が最初から定まっていればこんな無理をしなくても良いのかもしれませんが。
親のやる事
いくら自立した子供であろうとも所詮まだ10年ほどしか生きていないわけで。
親のサポートが無いとポッキリ折れてしまう可能性も十二分にあります。
「中学受験は親の受験」とも言われるそうです。うんうん。いやぁ本当に。
メンタル面でも学習面でも親のサポートは必須だと思います。
ザックリ挙げても親がやるべき事はこれだけあります。
- 学習環境の整備
- メンタルケア
- フィジカルケア
- 受験日までのタスク管理
- 過去問や問題集のコピー/採点/解析/ファイリング
学習環境の整備
まずは一人で静かに勉強出来る部屋が必須でしょう。
私の寝室を明け渡して、簡易的なL字デスクを購入しました。


以来、私はリビングのソファーで寝る生活が今でも続いています。
それはそれでお酒飲みながらゲームして眠くなったら即眠れるので気に入ってはいるのですが。
メンタルケア
未来を見せる。
私が女性専門エステで働いていた時に学んだ事です。
「綺麗になりたい」というお客様に対して「頑張りましょう」では響かないのです。
何故綺麗になりたいのか、綺麗になったらどんな素敵な未来が待っているのか、これらを具体的に一緒に考えて、言語化し、そして一緒に目指す事で初めて満足出来る結果が得られるのです。
人間はふんわりした理由ではモチベーションを保てないのです。
中学受験であれば、今この瞬間を頑張ればどうなるか、その先でどんな大人になれるか、具体的に話をしてあげるというのが大事です。
短期的に言えば今頑張るとどういう問題に対応出来るようになるのかという事を示してあげる、長期的に言えばその学校に合格出来たらどういった楽しい事が待っているかを示してあげる。
これらの話に説得力を持たせるために、現状の学習内容や志望校のリサーチが必要になります。親も一緒に勉強する必要があるという事です。
フィジカルケア

食事は大切です。なんせ食事くらいしか楽しみがなくなりますから。
美味しくて栄養のあるものを作ってあげましょう。
DHAを取ると頭が良くなるのでしたっけ。眉唾ですが、そんなものにすがりたくもなりますわ。
あとは本人の体力も重要だと思います。結構真面目に。
体力は一朝一夕で身に付くものではないので難しいところではあると思いますが。
幸い我が家の息子は小さい頃から水泳と野球をやっていたのでビックリするくらいタフでしたけど、それでもしんどそうな時はしんどそうでした。
幼少期から中学受験を検討しているご家庭は、運動系のクラブに所属させる事もオススメします。
受験日までのタスク管理
オリジナルのカレンダーを作成しました。
その日の塾の予定と、その日にやるべき事を書き込める空欄を用意。そして「試験まであと○○日」と記載したカレンダーです。
「まだまだ時間あるでしょ」と考えてしまうのはこれはもう誰が悪いわけでもなく人間のサガなので、責めるのではなく視覚的にも感覚的にもフォローしてあげましょう。
「残り○○日?残り○○日だったら色々差っ引いてレベル上げに割ける時間は××時間しかないよ」と具体的な数値を計算して煽るのも良いです。
いや詰めすぎるのもアレですけど。あくまで現状把握を共有するという意味で。
弱点科目や弱点項目をリストアップして目に見える形で共有するというのも大切です。
本来であればタスク管理も学べるように子供に任せたいところですが、さすがにそれは酷というものかと。
勉強に集中できるようにここら辺は親が全力でフォローしてあげましょう。
過去問や問題集のコピー/採点/ファイリング
過去問は繰り返し解く事になるので書き込みの無い状態でコピーして使用する事が必須です。
本番の試験っぽい雰囲気を作るためにも本状態ではなく、紙っぺらに印刷してあげるのは良い事だと思います。
解き終わったら親が採点を行い、採点が終わったら一緒に見直しをします。
どこを間違えたのか、何故間違えたのか、詰めるのではなくあくまでも質問形式で。
子供が過去問を解いている間に私も必死に解いて質問に答えられるように準備をしていました。
疑問点が全てクリアになったらファイリングし、間違えた問題はExcelでまとめて、後日雑談がてらに口頭で問題を出して理解しているか確認もしました。
もう一歩踏み込んで、親の心構え
上記は中学受験の基本中の基本だと思います。
ここからは、上記に加えて更に私が心掛けていた事項について。
- 親も勉強している姿を見せる
- 質問されてすぐネットで調べない、一緒に考える
- やる気が出ない時に無理にやらせない
- ヒアリングを怠らない
親も勉強している姿を見せる
親の背中を見て育つと偉い人たちが言うのであれば、イイ感じの背中を見せるべきでしょう。
子供が勉強している最中に親はゲームをしている、スマホをポチポチしている、そんなもん言うまでもなく良い影響を与えるはずがありません。
受験勉強期間中は私の読書が大変捗りました、ええ。
なんなら私自身が学生時代の時より勉強したかも。
質問されてすぐネットで調べない、一緒に考える
これは受験勉強というよりも、もっと先を見据えての話ですが。
Google先生やAIに聞けば簡単に答えが得られる時代。
ネットで答えを調べて効率的に生きるというのは決して間違いではありませんが、大多数が効率的に生きる世界だからこそ、だからこそ、だからこそ自身で考える力を身に付ければのし上がれる世界だとも思っています。
「この問題の答えって何?」と子供に聞かれて分からなかった時にスマホで即調べる姿を見せるのは正しい親の在り方なのでしょうか。
老害だと言われてもいい。私は違うと思います。
辞書や教科書を引っ張り出して調べて、それでも直接的な答えが得られなかったら一緒に考えて、それでも解が得られなかったらトイレでこっそりスマホで調べてドヤ顔で解説していました。
「ITリテラシーが育たないだろ毒親が!」って?
今の時代、放っておけば今後嫌でも触れますよ。
やる気が出ない時に無理にやらせない
いくら本人が望んだ受験であろうと、やる気が出ない時はあります。
家庭の事情で受験するのであれば尚の事です。
10歳そこらの少年少女に急かしても無理なもんは無理。
そんな時は学習漫画や時事ニュースも良いですが、一番は桃鉄です。
いやぁ桃鉄って凄いですよ。主要都市と主要産業が覚えられますからね。
小学校の授業に取り入れるべきだと思います。
ついでに算数の授業にはドラクエとFFを、道徳の授業にはMoonを取り入れましょう。
ヒアリングを怠らない
何故中学受験をするのか。
我が家では「本人がしたいから」スタートしましたが、「その方が親が喜んでくれるから」という家庭も少なからずあると思うのです。
かく言う息子も、きっかけこそ本人からでしたが「親もなんかちょっと乗り気になってきたし、しんどいけど親のためにもやってやるか」という気持ちも途中からあったかもしれません。
小6という思春期にも差し掛かり、100%の本心を聞く事も難しくなってきますが、可能な限り本人の意思を聞くようにはしていました。
もう一度、何故中学受験をするのか。
親の立場からすれば、それは子供の幸せのために他なりません。
では、子供の立場からすればどうでしょう。
今この時期にブラック企業戦士に勝るとも劣らないスケジュールで勉強し続ける事が将来の幸せに勝るのかどうか、無理をさせすぎてはいないか、逐一ヒアリングはすべきだと思います。
場合によっては、志望校のレベルを下げる、中学受験自体を止める、という決断もあるかもしれません。
子供の幸せのためにも。
止めないにしても、本人の気持ちを聞いてあげる、そして話し合うというのは物凄く大事だと思います。それでまたモチベーションが上がる事もあるかもしれませんしね。
……この話、もう少し続くかもしれません。
