たまゆらエロとはシチュエーションである
同人ゲームって良いですよね。
ゲームはグラフィックだけではないと改めて思い知らされます。
古くは「腐海に眠る王女のアバドーン」に熱狂し、最近では「片道勇者」にドドドドハマりし、そして今回「ヤリステメスブター」というゲームで感動したので紹介させてください。
お値段定価3,960円。同人ゲームとしてはなかなか強気な設定ですがそれだけの価値は十二分に感じました。
1周目クリアまで10時間ちょい。2周目やり込みやら含めて合計で30時間ほどガッツリ楽しませていただきました。
ヤリステメスブターとは
2023年にFANZAやDL Siteで公開された、同人作家の「にゅう工房」さんと「ぬぷ竜の里」さんの共同開発RPGです。
現在ではSteamやスマホアプリでもプレイ可能。(Steam版のタイトルは「ヤリモノ」)
知らなかったのですけど、「DL Play Box」というスマホアプリを使うと、DL siteの同人ゲームがスマホでプレイ出来るのですって。あくまでPC版をスマホ上でストリーミングプレイするものなので、iOSでもAndroidでも規制も何もなくPC版と同様のムフフシーンが楽しめます。
で、このヤリステメスブターですが、とんでもない売り上げを記録しており、なんと同人ゲームにしては脅威の12万本超え。4,000円もするのに、ですよ。

これがいつの情報か分かりませんが、今はもっと伸びていることでしょう。
歴史に名を残すレベルの売り上げっぷりです。”成人向け同人RPG” という括りで言えば日本一売れているのでは。日本一という事はもしかしたら地球一では。仮に地球一売れているのであれば、それはもう銀河一売れた成人向け同人RPGという可能性まであります。
その人気から新規イベントやシナリオが追加されるDLCが2つも制作されました。もちろん購入。大満足。
ゲームシステム
- アイテムを使って野生のモンスターを捕まえる
- モンスターには属性がある
- モンスターの使う技にも属性がある
- モンスターはレベルが上がると技を覚える、進化する
- モンスターを戦わせてトレーナーに勝利する
- ジムリーダーを倒して奥義を教わる
- 最終的にチャンピオンを目指す
- モンスター図鑑コンプリートも目指す(151種)
どこかで見たことあんな?







どこかで見たことあんな。
ストーリー
この世界には、ヤリモンと呼ばれる不思議な生き物がいる。
落ちこぼれの主人公と、弱いヤリモンのコンビ、それがボクらだった…
その日までは。相棒のヤリモンが威力800000『チートタックル』を覚えた日、
世界が変わった…この技を使えば、どんな相手も必ず倒すことが
できる…(1戦闘1回だけだが)勿論、それだけでトップを狙えるほど甘くはない、結局はトレーナーとして
腕を磨かなければいけない、ただ、それでも、初めて幼馴染を撃破し、ボクは
とても嬉しかった、やっと少しお金が返ってくる…そう思った。








この導入とタイトルだけ見ると、頭カラッポお下劣ハチャメチャ鬼畜ゲス系ゲームに見えますが、実際には「友情・努力・勝利 + 純愛」の少年ジャンプ的なゲームです。いやいやマジでマジで。マジだってば。
世界観とメインストーリーが非常に作り込まれており、ずっしり重めのダークな展開もあります。雰囲気といいゲーム性といい、ニセ広告で有名なエバーテイルが広告通りに存在していたらこんな感じだったのかもしれませんね。

私も思った。
登場人物紹介
主人公 (フッ太)
真面目、優しい、温和、常識人、冷静沈着、状況把握力◎、けどはっちゃける時ははっちゃけるという、理想の主人公。
目隠れのモブモブしい見た目にも関わらず、その絶倫っぷりから終始とんでもないハーレム状態が勝手に続くので、感情移入出来るプレイヤーだと自己肯定感が爆上がり間違いなしです。


チケープ
主人公が自宅地下室で発見した、公式には認められていない謎のヤリモン。
チケープの正体が本作の物語の核です。
主人公に対しての理解力が振り切れているイケメン。最高の相棒。もう本当かわいい好き。

ヒカリ
主人公の幼馴染ヒロイン兼ライバルで、ドレッドノート級ツンデレ。かわいい。


負けヒロインのヒカリちゃんかわいい。頑張れ。
レオ
主人公&ヒカリと幼馴染でライバル。
正統派イケメンで女の子にめちゃくちゃモテる。あら^~

アテナ
現チャンピオン。作中で一番デレデレかもしれない。

総帥
この世界で一番偉い人。別名ベイダー。正体が分かった時は震えました。

ここが凄いぞ ヤリステメスブター
- ノスタルジー全開のグラフィックとシステムとBGM
- 作り込まれた世界観と血湧き肉躍るストーリー
- 主人公も相棒もヒロインもみんなキャラクターが良い
- イベントシーン目的の人にはイージーモードも搭載
- その他サクサク進む工夫がいっぱい
- やり込み要素が多い
- 図鑑の各ヤリモン解説もそれっぽく作り込まれている
- クリア後の開発室でこれでもかと制作裏話が読める
世界観とストーリーが良いんだってば
進めるたびに謎が謎を呼び、そしてテンポ良くドンドコと真実が明らかになっていく展開にグイグイ引き込まれます。
そしてラストの怒涛の展開から感動のエンディング、からのハッピーなオチ付き。良かったねぇ…うんうん…。ちょっとウルっとしてしまいましたよ。あれ、私ヤリステメスブターというタイトルのゲームをプレイしていたはずでは。
謎だらけの世界で主人公自身も分からない事ばかりの中ストーリーを進める形ですが、ほぼ全ての事象に対して納得感のある理由が説明されます。主人公の持つ謎パワーやら世界を支える謎エネルギーやらチケープの正体やらはもちろん、「そもそもヤリモンが何故存在しているのか?」というレベルまでしっかり作り込まれていて、更にはそれらがただ設定として存在しているのではなく物語に大きく関わってきて「あぁそういうこと!!」となるのが素晴らしい。
そういえば野生のヤリモンを倒してもお金が貰えないのですよ。当然ですよね、野生のモンスターが現金を持ち歩いているとは考えにくい。細かい事ですがこういうところも世界観を大切にした結果なのかなぁなんて思いました。
とにかく親切・快適でサクサクプレイできる
ストーリー進行のヒント、イベントシーンを観るためのヒント、ヤリモン図鑑を埋めるためのヒント(野生ヤリモンの出現場所情報)が備わっているので、Webの攻略を一切見なくても少し頭を捻ればゲーム内情報だけで全要素コンプリートが可能です。達成状況が確認できるのでお漏らしもありません。
更にはバトルに確実に勝てるようになるイージーモードまで用意されています。イベントシーンにしか興味無いという人にも、ゲーム部分をガッツリ楽しみたいという人にも完全対応。
快適性という面では、使い放題のファストトラベル(ルーラ)、逃走成功率100%、ロード時間は爆速というかほぼ無しでキー入力に対する反応も良好と、非の打ち所がありません。
豊富なやり込み要素
- 図鑑コンプリート
- チートタックル未使用クリア
- エンドコンテンツバトル
エンドコンテンツとして育成や連続バトルを楽しむ施設も用意されています。(DLCで更に2種類のエンドコンテンツバトル追加)
基本的にメインストーリーは相棒ヤリモンのチケープ一体でクリアしようと思えば出来ますが、エンドコンテンツではチケープが使用不可となりガチのポケ○ンが始まります。属性相性、タイプ一致技、バフデバフ、状態異常、努力値etcetc…
これがまた楽しいんだわ。
エンドコンテンツバトルはメインストーリーとは無関係で、かつイベントシーン解放には全く関わらない(やらなくても全イベントシーン視聴可能)というのも全方位に気が利いています。
ここが残念? ヤリステメスブター
- ヤリステ要素もメスブタ要素も(そんなに)無い
- イベントシーンのスキップ機能が無い
強いて言えばイベントシーンのスキップ機能が欲しかったくらい。
Altキー長押しで高速読み飛ばしは可能なのですが、丸々スキップ機能があっても良かったかなぁと。
周回プレイ時はもちろん、家族がリビングにいる時もありますし、「今じゃない」って時もありますし。
それ以外に不満は無いです。本当に。
肝心の(?)むふふイベントシーンについて
- 総勢67(DLC含めると74)の女キャラ全員にイベントシーン、各キャラ平均2~3シーン有り
- 簡易的なアニメーション有り
- ボイスは無し(DLC追加シーンは一部声有り)
- 断面有り
- 汁多め
- 女の子は基本的にクソ雑魚アヘオホ即イキ
とにかく数が多いのできっと貴方好みの子/貴方好みのシチュエーションが見つかるはず。
私はやはり王道を征くヒカリ(+ママの母娘丼)ですかね。あ、黒姫もいいですね。ヴリトラも好き。
ただ女性優位のプレイはかなり少ないので、そっち系が好きな人は少々楽しみづらいかもしれません。
断面図は賛否あるかと思いますが、ON/OFF機能を用意するのはタスク的に無理なので許してほしいそうです。
動画
ゲーム開始2分くらいで、

なシーンになってしまうので、YouTubeへの動画アップロードは諦めました。
総評

ゲーム性◎、ストーリー◎、キャラクター◎、BGM◎、ギャグ◎、イベントシーン○(ボイスが無い点がマイナスですけど高望みしすぎか)
このゲームが凄いのは、表現の自由さという同人ゲームの強みを最大限に活かしつつ、ユーザビリティの悪さという同人ゲームの弱みを最小限に抑えているところ。本気で良いものを作りたいという気概がビッシビシと伝わってきます。
一見欠点に見えるグラフィックのチープさも、ノスタルジーとして昇華させているためウィークポイントになっていません。無敵か。我が愚息も涙を流して喜んでおる。
しかしタイトルが非常に勿体ないと思います。ヤリステ要素なんて全然無いじゃん。これでは鬼畜要素を期待した人はガッカリするし、鬼畜要素が苦手な人にはそもそも手に取ってもらえないし。と思ったけど、これフレアの事を言っているのか…?だとしたら布石に脱帽ですわ…。
冒頭で名作同人ゲームとしてアバドーンと片道勇者を挙げましたが、正直どちらも人を選びます。アバドーンはグロホラーですし片道勇者はゲーム性全振りのローグライクですし。
そういう意味では、本作ヤリステメスブターは万人に胸を張ってオススメ出来る超名作です。
仮にエロ要素が無かったとしてもオススメできます。
総評は「初代ポ○モンをやった事がある男はやろう、今すぐに」です。ヤリステメスブター!
やりこみ等の攻略記事はこちらです。

下記公式ページのレビューもよろしければ。あと紹介動画もありますよ。




