DeNA 500億円赤字 ソシャゲ終了のお知らせか

 

Mobageやベイスターズで知られる大手インターネット関連企業のDeNAが、2005年の上場以来初の赤字となるそうです。

15年間ずーっと黒字だったのに、初の赤字。

しかも501億円の赤字だそうです。

ちなみに前年度は80億円の黒字。

とんでもない額の減益ですね。

と言っても「のれん」で会計上赤字になったという事らしく、実際に現金が501億円なくなるわけではないようです。

(「のれん」とは、買収した企業の価値が下がったから見直した結果、みたいな事ですかね)

 

目次

DeNAのゲーム事業が不調

DeNAは色々な事業を行っていますが、本業はゲーム事業です。

その本業が不調です。

ゲーム事業の売り上げは昨年度から3.8%減の601億円。

利益は昨年度から32.6%減の89億円。

ひぇぇ…

 

DeNAのゲームと言うと世代によるかとは思いますが、怪盗ロワイヤルが一番有名でしょうか。(怪盗ロワイヤルってまだサービス続いているのですね)

今で言うと、メギド72、マリオカートツアー、ポケモンマスターズ、歌マクロス、逆転オセロニア、ファイナルファンタジーレコードキーパー、にゃんこ大戦争、この辺りは私でも知っています。

 

マリオにポケモンにマクロスにファイナルファンタジーにと、原作人気のあるゲームを取り扱っています。

こういったマリオやポケモンの事を「IP(intellectual property=知的財産)」と言います。

DeNA社長も「DeNAの強みはIPホルダーとの強固な関係にある」とコメントしています。

うちにはマリオやポケモンがいるんだぜ~、といったところでしょう。

マリオもポケモンもファイナルファンタジーも世界的に売れているIPです。

それらと強固な関係にあるのに何故不調なのでしょうか。

 

新規タイトルがずっこけた

2019年にポケモンマスターズ、マリオカートツアーと2つのソシャゲ(ソーシャルゲーム)をリリースしましたが、どちらも売れていません。

 

特に2019年8月にサービス開始したポケモンマスターズが酷いです。

  • バトルが単調(強いポケモンで弱点を突くだけ)
  • 課金要素が強い(石の配布が少なくガチャは渋い)
  • コンテンツ不足(やる事がない)
  • 不具合連発

単純につまらないわけです。

そもそもガチャでポケモンを引くゲームってなんだかなぁと思ってしまいますが。

そしてプロデューサーから異例の謝罪文。

長っ。

このような超長文が6ページ近くに渡ってプレイヤーに発信されるという異例の事態に。

すみません、こんなの笑ってしまいます。

ちなみに謝罪はしていますが更に不具合を重ね、後日また謝罪文を発表するという始末。

 

ポケモンですよ?

約束された勝利の剣(エクスカリバー)ですよ?

莫大な開発費をかけた事でしょう。

それがまさかの大コケです。

 

既存タイトルも足を引っ張る

既存主力タイトルであるメギド72では大規模な不具合が発生しプチ炎上。

私はファイナルファンタジーレコードキーパーを何年もプレイしていますが、こちらもこれから売り上げが伸びるとは全く思えません。

根本的にソシャゲ業界全体の斜陽化が顕著です。

ガチャガチャに課金するという行為に愚かさを感じる人が増えてきているのでしょう。

 

不祥事、信用の失墜

ただでさえ「ソシャゲ屋」という、決して世間体が良いとは言い難い会社であるDeNA。

2017年にはキュレーション問題も持ち上がりました。

医療関係のまとめサイトを立ち上げ、信憑性の薄い記事や他サイトのパクリ記事を大量に投稿、Google検索で上位に表示されるようにして多くの人に迷惑をかけたという問題です。

結果、大炎上。

「儲かれば何でもいい」を地で行く姿勢が世間に知れ渡ってしまいました。

「あのDeNAのゲームだからやらない」と思われたらおしまいです。

 

ガチャで儲けるソシャゲの未来は暗い?

ゲームによって左右しますが基本的には、

1回300円のガチャガチャで当たりは1%、これが2,3週間に1回更新される

ソシャゲというと大体こんな感じです。

ソシャゲをやった事の無い人は、「頭湧いてんのか」と感じるかもしれません。

実際にプレイしているユーザも、この現実を見て見ぬ振りしつつガチャを引いている人が大半かと思います。

「趣味としては低コストだから」と言い訳をしつつ、当たりが一桁%のガチャを引いています。

 

ソシャゲが流行りだした数年前は「スマホでどこでもゲームが出来る」「たくさんのプレイヤーと競って遊べる」という目新しさからこのスタイルが受け入れられました。

さて、ではこの文化がいつまでも歓迎されるでしょうか。

人の時間は有限であり、また世の中には “新しい事”、”楽しい事” が次々と登場します。

私は、「もうずーっとやってるから惰性で続けている(または引くに引けない)だけで、このゲームが終わったらソシャゲは卒業かなぁ」と考えている人はかなりいると思っています。

 

今期の赤字を受けDeNA社長は、

「ゲーム事業の稼ぐ力が落ちて大きな損失につながったが、来年度の後半には期待できる有力なゲームを出す計画で、黒字への転換を図りたい」

とのコメント。

有力なゲームですか。

ポケモンより有力なゲームなんて存在しないと思いますが。

その有力なゲームとやらがIPに頼った有象無象のガチャソシャゲだとしたら、ユーザの現状を把握出来ていないと言わざるを得ません。


この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次