続・戦国ハクスラアクション死にゲー「仁王2」をトロコンしてレビュー

たまゆら

どうせ行くとこないんでしょ、来れば?

前作の仁王が大変面白かったのでそのまま仁王2もクリアしました。

今度はちゃんとコンプリートエディションを最初から買いましたよ。同じ轍は踏まないのです。フフン。

トロコン、全ミッションクリア、図鑑全埋め、クリア後追加ダンジョン全クリア、やれる事は全てやって総プレイ時間は337時間だそうです。

さすがに前作で600時間遊んだ直後だったので簡単に感じましたね。

ほとんどのボスが初見討伐、苦戦しても5回以内には倒せたと思います。

本記事は基本的に前作プレイ済みの方向けのレビューとなります。

前作やっていないよという方はまずは前作のレビュー記事からどうぞ。

目次

仁王2とは

2020年3月12日にPS4にてコーエーテクモから発売。現在ではPS5やSteamでも遊べます。

売り上げは前作の300万本からちょいと落ちて250万本。それでもスゲー。

ゲーム性は前作と全く変わらず、史実ストーリー(妖怪アレンジ) + 死にゲーアクション + ハクスラ&トレハンという作品です。

ゲームシステム

変わらずステージクリア型のシンプルな3Dアクションゲームです。

ここまで変化が無いとは思わなかったのでビックリしました。

続編でゴチャゴチャ弄って「なんだかなー」となるゲームが多い中、潔いというか。おじさんも安心。

ストーリー

前作は徳川家康視点を主軸に石田三成の挙兵~関ヶ原の戦い~大阪夏の陣までが描かれましたが、本作はそれより少し前、織田信長&豊臣秀吉が主役のストーリーになっています。本能寺の変とか聞いた事ありますねぇ。

前作とストーリーは繋がっており、仁王2→仁王1→仁王2という感じで進行。

DLCを購入orコンプリートエディションを購入すると、平安時代にタイムトラベルして源義経や源頼光といった人たちとの絡みも見られます。HASSO-BEAT

登場人物紹介

主人公 (秀の字)

人間と妖怪のハーフ。

普段は人間の姿で戦いますが、妖怪化してパワーアップしたり憑依させた妖怪の技を使用したり出来ます。

まさかの自分でキャラクリエイトするタイプの主人公。というわけで喋りません。

キャラ設定的にも喋らない事になっており、所持していた短剣の「秀」という刻印から、周りからは「秀の字」と呼ばれるように。

藤吉郎

主人公が妖怪の力を制御しきれず暴走しかけたところを不思議な力で助けてくれたおじさん。

声を竹中直人さんが演じているそうですが、うーん、なんかゾワゾワする演技です。

棒読みとはまた違うのでしょうけど、なんて言うのか違和感が。声優さんってプロなんだなって。

無明

妖怪殺しの専門家集団、ソハヤ衆の偉い人で本作のヒロイン。

初見の主人公に対して有無を言わさず斬りかかってきますが、すぐに和解して仲間に。

織田信長

前作では既に故人でしたが、本作では若かりし頃の信長さんとイチャイチャしながら話が進みます。

まだご健在なので棒読みではありません。

その他の登場人物 (ネタバレ含むので折り畳みで)

これが全てではありませんがスクショ撮ってあったやつだけ紹介。

前田利家さん
今川義元さん
茶器と爆死する前の弾正さん
源義経さん (DLC)
源頼光さんと安倍晴明さん(DLC)
先代の雑賀孫一さん相変わらずイケメン
先代の服部半蔵さんも
そしてまさかのウィリアムも登場
投げっぱなしだった仁王1のお話も回収
こ、これは…金髪少年侍が玉兎を連れているという事は…
お前はまた依代になるのか…(呆れ)

前作仁王1との違い 新要素について

  • 主人公がキャラクリタイプ
  • 新武器種 (手斧、薙刀鎌、仕込棍、手甲)
  • 新属性 (浄、妖)
  • 新装備部位 (魂代、絵巻)
  • 新アクション (妖怪化、妖怪技、特技)
  • CPUのまれびとを結構好き放題呼び出せるすけびとシステム
  • フィールド全体が常世のようになっている常闇システム

色々追加されているものの、ほとんどは既存機能の拡張版といった感じでややこしい事はありません。

そんな中でゲーム性に大きく関わるのが、魂代&妖怪技という追加システムです。

敵妖怪を倒すと一定確率でその妖怪の魂代をDROPし、魂代を装備するとその妖怪の技が使用可能になります。

例えば妖鬼から手に入れた妖鬼魂代を装備していると、戦闘中にボタン入力で妖怪技が発動し妖鬼に変身して掴み投げが出来たり。敷次郎だったらツルハシを振り下ろして攻撃したり、鬼火だったら対象属性を武器に付与したり。

妖怪技は専用のゲージを消費しますがゲージはそこそこ貯まりやすく、妖怪技はスタミナを消費しないというメリットがあるのでスタミナ管理の厳しい仁王では通常攻撃や武技と並ぶ重要な攻撃方法になり得ます。

また魂代にはランダムで攻撃力アップ等の特殊効果が付与されるのでこちらもトレハン要素になります。

妖怪技目当てで魂代を選ぶのか、それとも特殊効果目当てで魂代を選ぶのか、キャラカスタマイズの幅が更に広がりました。

前作仁王1との違い 既存要素の変更点について

  • ミッション開始時のロード時間短縮
  • 社で矢弾補充
  • ボス戦で死んだ場合に守護霊自動回収
  • 装備の特殊効果でフィルタリング可能
  • 装備セットに名前を付けられる
  • ミッション中の社で装備セットが呼び出せる
  • 魂合わせでレベルを上げても法外な金額を要求されなくなった
  • 小物も焼き直し可能
  • 小物にも恩寵が付く = トレハン要素の強化
  • 装備のキラ特殊効果増加 = トレハン要素の強化
  • 製法書のドロップ率アップ
  • 落下即死するステージが減った
  • 攻撃モーションが壁で弾かれない
  • 骸武者がむちゃくちゃ強くなっている
  • エンドコンテンツ(無間獄)は微妙に仕様変更 & 999階→138階に
  • ショートカット切替操作が一手間増えた
  • 修行解放のために忍術と陰陽術の熟練度上げが必要

前作の不満点があらかた解消されています。

不満なのはショートカット切替がボタン同時押しになった事くらいでしょうか。まぁ妖怪技やらアクションが増えてボタン割り振りに余裕がなくなったので仕方ないです。

エンドコンテンツの無間獄は本作では奈落獄と名前を変え、基本的なシステムは踏襲しつつ複数ボス戦が無くなったり入場券が廃止されたりボス戦までの無駄な道中が大幅短縮されたりと、シンプルな作りになりました。

あ、あとは槍持ちの骸武者がヤバい事になっています。何回殺された事か。えげつないリーチと威力を獲得し、更に回避技まで使いこなしています。集団戦で出てくると怖すぎる。

ここが凄いぞ 仁王2

  • 気合入りすぎな解説
  • ステージも実在の場所を再現
  • アクションが気持ち良い
  • 様々なプレイスタイルが選択可能
  • 装備厳選トレハンの楽しみ
  • 美麗なグラフィック
  • 死亡時のリトライロードがちょっぱや

良点は前作と同じ。仁王2ならではの良さはトレハン要素が大幅に強化された事ですね。

元々あった武器防具の特殊効果厳選に加え、小物恩寵、魂代、絵巻と厳選する対象が増えました。

トレハン要素強化に合わせて、装備フィルタリングが追加されて整理しやすくなっているのも◎

けれど本格的にトレハンを楽しめるのは5周目からなのが相変わらず勿体ない。

ここが残念 仁王2

  • 前作ウィリアム以上に何を考えているか分からない主人公
  • キャラの掘り下げ不足
  • 心に残らないストーリー
  • 全体的にザコもボスも硬い
  • ファンタジー色が強く敵が妖怪ばかり

キャラクリ主人公の功罪

仁王というゲームに何を求めるか。マルチで他の人たちと一緒に死にゲーを楽しむという意味ではキャラクリは大正解ですし、ストーリーを楽しむという意味ではやはり微妙、一人だけ喋らないですからね。

片っ端からイザコザに首突っ込んでは特に恨みもない相手を成り行きで殺しまわる姿は感情の無いキラーマシンのよう。主人公が直接命を奪う場面は少ないですが。

キャラの掘り下げ不足

本ストーリーのメインどころであり歴史的にも超重要人物である織田信長さん、出会ったと思ったら急に仲良くなって急に死にました。

もうちょっと織田信長の凄いところとかカッコイイところとかカリスマっぽいところを描けなかったのでしょうか。宴会の時に歌って踊ってたところしか覚えていないです。

同様に藤吉郎が霊石の力に魅入られていく過程もほぼ描かれないので、藤吉郎側の事情が見えずどうにも心の盛り上がりに欠けます。いつの間にか霊石に狂った知人を倒したというだけ。

だからなのか、ストーリーもイマイチピンと来ません。ここにタイムスリップ要素が加わってくるので脳が理解を拒否します。

全体的にザコもボスも硬い

前作は最終的にとんでもない火力が出るようになり、まさに殺るか殺られるかのブシドーブレード状態でしたが、本作は火力が伸びにくく終始長期戦を強いられがちです。

ミッション攻略段階だと死んでリトライが辛い辛い。特に序盤は濡れ女、中盤終盤はなまはげや禍ツ武者あたり。やっとこさ倒して先に進んだのにうっかり死のうものなら復活してしまうのでまぁしんどい。

ボスもボスで最低難易度から最高難易度までずっと硬いです。歯応えがあるとも言えますが前作のような爽快感はありません。湯屋の煙々羅とか30分近く戦っていましたよ、マジで。

あと高難易度になると、ボスの攻撃を食らうとボスのHPが回復するドレイン、一定時間ボスにダメージを与えないとボスのHPが回復し続けるリジェネを搭載しているのがうんち。そんでもってリオレウスみたいに空飛んで降りてこないボスまでいる始末。たたりもっけさぁ。

動画

オープニング~適当なところまで。

こちらはラストバトル~エンディング。

総評

完成度の高かった前作からシステムはほぼ変更せず、良かった点はそのまま残し細かい不満点は解消した、目新しさこそ少ないがゲームとしては正統進化を遂げた堅実な続編です。

装備の組み合わせでいくらでも個性の出せるRPG部分、様々な能力を駆使して攻略するアクション部分、いずれも高いレベルでまとまった作品と言えます。

ただ前作と比べると敵が硬く(自身の火力が出しにくく)爽快感に欠けるのと、ストーリーがイマイチな感じはします。死にゲーにストーリーは不要という人の方が多いとは思いますが。

尖っているけど刺さる人にはブッ刺さる仁王1、遊びやすく万人受けしそうな仁王2、といった感じでしょうか。

改めて仁王1をプレイしたらサックサクでビックリしました。もちろん好みの問題でしょうけど私は仁王1の方が好きでしたね。

総評は「前作仁王1にハマった人はもちろん、前作仁王1にハマれなかった人も触ってみる価値のある作品」です。

どちらから先にやればいいのかという点では、やはり仁王1からがベターかと思います。単純にストーリー繋がっていますし、色々便利になっている仁王2の後に仁王1やったらしんどそうですし。

本作のトロフィーコンプリートガイドはこちらです。

攻略 & FAQはこちらです。

目次