こういうのでいいんだよ系オールスターゲー「ドラゴンクエストヒーローズ」をトロコンしてレビュー

たまゆら

デルパ!イルイル!

皆様はマーニャとゼシカがどっちがセクシーか張り合ったり、アリーナとテリーがどっちが強いか競い合ったり、そんなやり取りを見てみたいと思った事はないでしょうか。

私はありますねぇ。

そんな夢のようなオールスターゲームがあったのです。

「ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城」っていうのですけどね奥さん。

お値段700円也。

いやぁ良かったですよ。

35時間ほどでメインストーリーをクリア、+15時間でトロコンまで遊んだのでレビューを投稿させていただきます。

目次

ドラクエヒーローズとは

2015年にPS3/PS4で発売され、後にSwitchSteamにも移植されました。(Steamは日本語非対応)

販売はもちろんスクエニですが、開発はコーエーテクモが担当。

というわけで三国無双チックなアクションゲームに仕上がっております。

その売上はなんと100万本近いとのこと。

ナンバリングでもない、というかそもそもRPGでもない外伝作品でそれだけ売れるとは。さすドラ。

ゲームシステム

拠点でメインクエスト or サブクエストを受注してアクションマップに移動して戦闘してクリアしたらまた拠点に帰ってきてを繰り返してストーリーを進めるタイプ。

モンハンやらゴッドイーターやら前回レビュー記事を書いたヴァルキリーエリュシオンやらと同様です。

バトルについて

バトルでは大量の雑魚をバッタバッタと薙ぎ倒していきます。

ウジャウジャ

と思いきや、色んな方向から敵が攻めてきて防衛対象を守るタワーディフェンス的なクエストも多かったり。

単純にゴリ押しでクリア出来るステージは少なく、意外と戦略性が問われるゲームです。

操作は弱攻撃・強攻撃・ガード・ステップ回避・ジャンプ・MP消費技(呪文)というすっごい普通の3Dアクション。

ドラクエらしい要素としては、攻撃するたびにテンションゲージが溜まってMAXになると一定時間無敵 & MP消費無しになり、更にキャラ固有の必殺技を繰り出す事が出来る点。

また、魔法の筒でモンスターを仲間にして好きな場所に配置、敵と戦ってもらうというドラクエ5(というかダイの大冒険)的な要素も。

これは前述のタワーディフェンスステージで非常に重要な戦法となります。

仲間にしたモンスターに防衛してもらっている間にプレイヤーは反対側の敵を殲滅しに行ったりとか。

バトルレックス超強い

それから最大4人パーティで出撃しますが、戦闘中に操作キャラを好きに変更可能です。

NPCブライにバイキルトをかけてもらうために敵にマホステをかけたりしなくても大丈夫。ブライいないですけど。

育成要素について

キャラごとのレベル制で、かつレベルが上がるとスキルポイントが貰えるので好きなスキルや呪文を解放していくというドラクエ8や11と同じパターン。

装備はゴールドで購入、小さなメダルと交換、錬金釜で生成と、こちらもシリーズ従来通り。

総じて本作は「進行がクエスト形式 & 戦闘がアクションになっただけでそれ以外の要素はまんまドラクエ」という、シリーズファンに取っつきやすい作りになっています。

ストーリー

魔物と人間が仲良く暮らす世界。

だったのですが、悪いやつが闇の力をウオー!っと開放して世界中の魔物が正気を失い人間を襲うようになってしまいました。

というわけで王国騎士団の親衛隊長である主人公が悪いやつをやっつけに行くというお話です。

特に小難しい伏線もどんでん返しも寄り道もなく、これだけです。

ついでに異世界から転移してきた原作シリーズキャラも協力してくれる事に。

登場人物紹介

アクト (男主人公)

王国騎士団の親衛隊長。

理屈屋で話の長いタイプの変態。かわいい。

メーア (女主人公)

王国騎士団の親衛隊長。

短絡的で話を聞かないタイプの変態。かわいい。

ディルク

王様でありアクトやメーアの上司(?)

ギレンザビと同じ声で何が起きてもガッハッハ!と笑い飛ばす豪胆タイプの変態。かわいい。

ジュリエッタ

魔法研究所の所長なので言うまでもなく変態。かわいい。

原作キャラの皆様

一応折り畳みにしておきます

ネタバレというほどでもありませんが、もしかしたら楽しみに取っておきたいという人もいるかもしれませんので。

原作キャラはドラクエ4からアリーナ・クリフト・マーニャ・ピサロ、ドラクエ5からビアンカ・フローラ、ドラクエ6からテリー、ドラクエ8からヤンガス・ゼシカが仲間として加入します。

彼ら彼女らもパーティキャラ & 操作キャラとして使用可能です。

それぞれの世界から本作世界へ転移してきたという設定で、主人公たちに力を貸してくれます。

キャラによってはこれが声が付いた初めての作品だったりするそうですね。

緑川光氏、沢城みゆき氏、竹達彩奈氏、花澤香菜氏、井上麻里奈氏、立木文彦氏、神谷浩二氏、小野大輔氏といった声優に疎い私でも聞き覚えのあるようなそうそうたるメンツです。

ここが凄いぞ ドラクエヒーローズ

  • 溢れる原作愛
  • グラフィックが予想以上にキレイ

溢れる原作愛

小さなメダル、錬金釜、歴代原作キャラの加入、シンプルなストーリー展開、仲間モンスターシステムと、ここまでドラクエらしさを紹介してきましたが、加えてビックリする事にBGMが原作曲のオンパレードです。

というかオリジナル曲あったか?まさか一曲も無い?

その原作曲も派手なアレンジをせず正統バージョンアップ版といった感じ。

戦闘曲もランダムで原作曲が流れるので飽きがきません。

「原作使いまわしの手抜きじゃん」と感じる方もいるかと思いますが、私はおじいちゃんなのでこれで良かったです。

また、出現するモンスターはラスボス(及びその前座)を除いて全て原作モンスターばかりというのも “理解ってる” 感があります。

戦闘中に原作設定を拾ったコメントをくれるのも憎い演出です。

アリーナVSキングレオはまだしも、ビアンカVSキングレオでキラーパンサーの名前が出てくる等、クロスオーバー的な絡みもあります。

テリーVSバトルレックスのセリフもアツい。

グラフィックが予想以上にキレイ

もちろんリアル調ではありませんしそもそも2015年のゲームなので超美麗というわけではありませんが、これはこれで。

特にムービーの迫力は大したもので、ドラクエ世界を立体的にするとこうなるかぁとロマンティックが止まりません。

いやぁほんとなんでもかんでもリアルにすればいいってもんじゃありませんね。

戦闘中も歴代キャラがグリングリン動き回るので観ているだけでも感動物。

ここが残念 ドラクエヒーローズ

  • 味方AIが微妙、せめて大まかな指示くらい出したい
  • HP回復手段が少なすぎる
  • かいしんのいちげきのSEがいつものアレではない

「さくせん」が無い

前述の通り防衛施設を守るクエストが多いのですが、パーティメンバーは操作キャラにピッタリと着いてきてしまいます。

味方モンスターは配置した場所からほとんど動かないのでこちらをうまく使えば攻略上は問題ないのですけど、自分一人で充分なところにまで4人でゾロゾロ向かうのもなぁ。「そこで待っとれ」が欲しい。

「ガンガンいこうぜ」や「いのちだいじに」といった大まかな指示すら出せないのも残念です。そんなに難しい話ではないと思うのですが。

出来る事を増やすとその分操作が煩雑になってとっつきにくくなる事を懸念したのかもしれませんけどね。

HP回復手段が少なすぎる

回数限定 & 有料チャージのホイミストーン、ゼシカのハッスルダンス、この2つしかありません。なんでやねん。

ホイミストーンはチャージが面倒臭いのとトロコン狙おうとするとゴールド貯めたいのとで心情的に使いづらいです。

あとはランダムドロップする薬草(触った瞬間に強制使用)、テリーのミラクルソード(攻撃時に自分のHP回復)だけ。

ホイミが使えないクリフトさん…

各クエストで世界樹の葉が最低4枚支給されるのでHP回復手段が少なくても絶望的に困るわけではありませんが、しかし高難易度だとゼシカは入れとくかぁとなってしまいがちです。

動画

オープニングから適当なところまで。

全キャラの必殺技集です。クリフトかっこいい。

ラスボス戦手前~エンディングです。(ネタバレ注意)

総評

歴代BGMを聴きながら歴代キャラを操作して歴代モンスターを薙ぎ倒すゲーム。

奇をてらわないストーリーとキャラクター、奇をてらわないゲーム性と演出、目新しさこそないですがドラクエファンならのめり込んでしまう事請け合いのこういうのでいいんだよの権化と言えます。

裏を返せばドラクエに興味無い人やガチゲーマーがやっても楽しめない可能性が高いかと。ゲームとしてはシンプルというか単調と言わざるを得ません。

あとは当然ナンバリングRPGとは全く異なりますので、広大なフィールドを踏破する冒険感・探索感といったものを期待している人もNGです。

しっかしプレイ後に原作でも遊びたくなるゲームです。1から全部やり直そうかな。お祭りゲーとしては成功ですね。

総評は「ドラクエファンのドラクエファンによるドラクエファンのためのドラクエっぽいアクション」です。

かいしんのいちげきのSE以外に不満らしい不満も無い、素晴らしいゲームでした。

本作のトロフィーコンプリートガイドはこちらです。

Amazonのレビューはこちらです。

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