ラモエって誰だよ
今回遊んだゲームはファイナルファンタジークリスタルクロニクル(以下FFCC)です。
原作未プレイ&どんなゲームなのかも知らないという状況で、この度リマスター版が500円だったので購入させていただきました。
いやしかし「ファイナルファンタジー」ってなんでしょうね。
色んな形の「ファイナルファンタジー」があるのだなぁとシミジミ。
クリア時点での最終セーブデータプレイ時間は18時間とだいぶお手軽なゲームでした。
FFCCとは
2003年にゲームキューブで発売されたアクションRPGです。
FF6までは任天堂と仲良しだったスクウェアですが、FF7がソニーのプレステで発売される事をキッカケに暗雲が立ち込め。
仲直りをするために「任天堂ハードのゲームキューブにもFF出すよ!」となったのが本作です。
当時のFFブランド力は凄かったですからねぇ、それこそ業界を右往左往させるほどに。
2020年にPS4/Switch/スマホアプリでリマスター版が発売されまして、今回私が遊んだのもこのリマスター版です。
FFCCのシステム
プロデューサーはあのサガで有名な河津秋敏氏。
全く知らなかったのでビックリしました。
というわけで、フリーシナリオ、レベル無し、主人公選択、親の職業選択、選択肢がヤベー、アライのメットと、河津節全開の作品となっております。当たり前だよなぁ?
ゲームシステムとしては、様々なギミックのダンジョンを好きな順番でクリアしていくというもので、それ以上でもそれ以下でもありません。
ロマサガのように町やダンジョンのシンボルを指定して移動する感じ。
雰囲気は聖剣LOMっぽいグラフィックで民族音楽風のBGMが印象的。moonやモールモースの騎兵隊チックでもあります。牧歌的ってやつですかね。
ワールドマップからダンジョンを選択するとアクションパートに突入。
通常攻撃、必殺技、魔法を使いこなしながら敵を殲滅していく見下ろし型のアクションです。
プレイング感としては聖剣伝説2に近いでしょうか。
成長システムはレベルという概念が無く、ダンジョンクリア時にランダムで発生するボーナスから任意で一つを選択するというもの。
力を伸ばすのか魔力を伸ばすのかはたまた防御力を伸ばすのか、ある程度自由に育てる事が出来ます。
おじさん、こういうの好きよ。
FFCCのストーリー
晒され続けると死ぬ「瘴気」で溢れかえる世界。
瘴気の影響は「クリスタル」の近くにいれば打ち消す事が可能なので、村単位でそれぞれ巨大なクリスタルを用意して人々は暮らしています。
が、そのクリスタルの力は時と共に弱まってしまうため、各ダンジョンに存在する「ミルラの雫」でクリスタルの力を毎年復活させる必要があります。
主人公は生まれ育った村を守るべく、「キャラバン」として携帯型クリスタルを担ぎながらミルラの雫を求めてダンジョンに潜るというお話です。
ミルラの雫を持ち帰る事が出来ずに滅びてしまった村がダンジョンとして登場したりも。
のほほんとした雰囲気に反して描かれる非情な世界観も魅力の一つ。
登場人物紹介
主人公
4種族から選択。
主人公によってメインストーリーは変化せず、戦闘での使い勝手にのみ影響します。物理が得意だったり魔法が得意だったり。
あとはサブイベントも少し変わるかも?
私は見た目でセルキー♀を選択しました。だっておっぱいが揺れるのだもの。
主人公はまったく喋らない代わりに、何かある度に日記という形でめちゃくちゃ語ります。
軽快な文章でブロガーとしてもやっていけそう。
ここが凄いぞ FFCC
- 世界観がゲームシステムにうまく落とし込まれている
- ただの雰囲気ゲーかと思いきやメインストーリーがしっかり終わる
- ダンジョンでやられてもペナルティ無しでコンティニュー可能
巧妙な演出
ダンジョン内でクリスタルの効果範囲外に出ると実際にHPが減り倒れてしまいます。
クリスタルをお供のモーグリに担がせる、モーグリが持つのに疲れたと言えば自分でも担ぐ、クリスタルをスイッチの上に置いてギミックを解除する等、「瘴気とクリスタル」というこの世界における最重要設定がゲームシステムにうまく落とし込まれています。
また、事あるごとに綴る日記はただの雰囲気作り要員かと思いきやガッツリとメインストーリーに絡み、瘴気や魔物の発生要因やらにまで言及してストーリーがキレイに終わるのも好印象。
こういった演出について、全体的に無駄な要素が無いのですよね。
プレイ中に「なんでこんな事やらされてんの?」「これ要る?」と感じるのはゲームあるあるですが、FFCCはエンディングまで到達すると「あ、全部要るわ」となります。
納得感がある。
こういうところがしっかりしているとゲームとして没入感が高まるのですよ。
ここが残念 FFCC
- アクションゲームとしては退屈
- 通常コンボの判定がシビアすぎる
- こちらがソロなのに全ボスがザコを召喚する
- 与ダメージが表示されないので強くなった感が薄い
- ダンジョンがだだっ広いのに全体マップが無い
- ロードが多い&長い
ストレスすら感じるアクション
20年以上前のゲームのリマスターですから仕方ないとは言え、アクション部分に関して目を見張るものはありません。
敵の攻撃を誘うように近づく→離れて攻撃を空振りさせる→攻撃する、これをチマチマチマチマと繰り返すだけ。
しかもモッサリ動作で爽快感無し。
防御コマンドはあるのですが、「たたかう」「まほう」「ぼうぎょ」から一つを事前にセットして○ボタンで発動というシステムのため、攻撃しながらとっさに防御!のような操作が非常に難しくなっています。
魔法はまだしも、せめて防御は他ボタンに割り振れなかったのか…
たたかうを連打するとコンボが繋がるもののタイミングが異様にシビアで結局最後まで安定しなかったり、敵の攻撃を食らうとのけぞってこちらの攻撃が中断させられたり、こちらがソロなのに全てのボスが無限にザコを召喚してくる上にボスのHPもかなり多く長期戦になったり、見た目の雰囲気以上に玄人志向なのも人を選ぶかと。
自キャラの強化はダンジョンクリア時のボーナスだけなので時間がかかりますし、育成しまくってゴリ押しという方法も難しい。
育成や装備でオレツエーも出来ず、仲間も増えず、出来る事も増えず、最初から最後までヒットアンドアウェイ戦法が正義でやる事がずっと変わらないのが辛いです。
動画
オープニングから適当なところまで。
こちらはラストバトル~エンディングです。
クッソ長いので分割しています。
総評
聖剣LOM的なキャラクターありきサブクエスト中心の雰囲気ゲーと途中まで見せかけて、ラストにメインストーリーをしっかりまとめあげるという意外な作品でした。これ以上無いくらいスッキリする結末に余は満足である。
ただしアクションRPGとしては工夫の余地が少なく育成要素も乏しい、自分が上手くなっている感や強くなっている感が得られにくいのがマイナスポイントでしょうか。
しょーーーーじき途中まではアクションがつまらなくて投げ出しそうにもなりましたが、とは言いつつ終わってみればそこそこ楽しめたかなと。
ザコ召喚しまくるボスの仕様とかを考えても、マルチでワイワイ楽しむのが前提のゲームなのかもしれませんね。
あ、今更ですけどFFCCはオンラインマルチプレイが可能みたいです。私は友達がいないので関係ないですけど。
総評は「ソロで遊ぶアクションゲームとしては色々辛いが雰囲気が好きならハマる可能性はあるかも」です。
残念ながら私にはハマりませんでしたが。
スマホで無料体験版も遊べるようなのでご興味あればどうぞ。