レトロゲーマーが「テイルズオブアイアン」をクリアしてレビュー

たまゆら

君と響きあう死にゲー

2023年4月のPS4フリープレイで「テイルズオブアイアン(Tails of Iron)」というゲームがありましたのでクリアしてみました。

8時間くらいで終わりました。

そういうゲームがあってもいいよね。

面白かったですよ、ノンストップで一気にクリアしてしまうくらいには。

というわけで紹介させていただきます。

目次

テイルズオブアイアンとは

いわゆる魔神剣なインデグネイションな大手「テイルズオブ〜」シリーズとは1mmも関係なく、本作はイギリスの小さなメーカーが出したインディーゲームです。

あ、インディーゲームって個人や小規模なチームによって制作された(低予算)ゲームの事ですね。

2021年9月にPS4/PS5/Switch/Xbox/Steam用ソフトとして発売されました。お値段3,000円也。今回はフリープレイなのでタダですけど。

ゲームシステムは探索型の横スクロールアクションです。ドラキュラ的な。ワイワイワールド的な。メトロイド的な。モンスターワールド的な。迷宮組曲的な。迷宮組曲とはちょっと違うか。

ストーリーはネズミ王国とカエル王国とモグラ王国とムシ王国が体液で体液を洗う抗争を繰り広げるというもの。主人公はネズミ王国の王子で、敵対するカエル軍に祖国を蹂躙されて半滅亡させられたところからお話がスタートします。復讐を誓うFF12のアーシェみたいなものですね。というかアーシェですね。

ネズミがカエルと戦うとかなんかホンワカしたゲームなのかな?と思いきやところがどっこい、これがなかなかシビアでダークでグロい世界観となっております。ザ・洋ゲーって感じ。

主人公はネズミ王国の王子レジーくん
テキストから溢れ出る洋ゲー感
テキストからほとばしる洋ゲー感
テキストから咲き乱れる洋ゲー感

難易度は結構高いです。

いわゆる「死にゲー」に分類されるのでしょうか。

敵の繰り出す回避不可攻撃とガード不可攻撃を見切って適切に捌きながら隙を突いて敵HPを削っていくという硬派なアクションです。

雑魚相手にもゴリ押しは厳しく、油断するとあっという間に死にます。

死んでもペナルティは皆無でセーブポイントもそこら中にあるため、まさに死んで覚えるゲームかと。

ここが凄いぞテイルズオブアイアン

  • 雰囲気たっぷり手描き感のあるビジュアル
  • グリグリとよく動く2Dモーション
  • アクションゲーマーも唸る歯応えのある難易度

まず、その退廃的で美しくも儚げなビジュアルに目を惹かれます。

第三者目線のナレーションこそ入れど登場キャラクター自体には一切セリフが無く、キャラクターは全てアイコンで会話するというのも世界観の演出に一役買っています。LIVE A LIVEの原始編方式。ネズミは喋らないからね。(多分)

モグラ王国の酒場 雰囲気◎
会話は全て吹き出しアイコン

前述の通りアクションゲームとしての難易度は高く、また装備に重量パラメータが設定されており重くなると耐久力が増す代わりに動きが鈍くなるというカスタマイズ要素もあります。

重量と性能を睨めっこしながら装備の組み合わせを考えるやつ。好きな人は好きなやつですね。私は好きです。

装備の種類が大量にあってそれぞれしっかり見た目に反映されるのも楽しげです。

ここが残念テイルズオブアイアン

評価点の裏返しにはなってしまいますが。

  • アクションが苦手な人にはちとキツい難易度
  • ボリュームは期待出来ない

アクションゲームが苦手な人は少々辛いと思います。

シンプルそうに見えて使用するボタンが結構多いので、中年ゲーマーたまゆら氏は慣れるまで結構大変でした。

難易度は選択出来ますが、私はノーマル(Tails of Ironモード)でしかプレイしておらずイージー(おとぎ話モード)がどれくらいイージーなのかは不明です。

血濡れの頬髭モードて

初プレイでも10時間前後で終わってしまうボリュームの少なさは賛否あるでしょうけど、まぁこんなもんかなぁという気もします。

トロコン含めても+数時間といったところ。

もちろん血濡れの頬髭モードでやり込もうとしたらもっと時間かかると思いますが。

動画

ラスボス戦〜エンディングの動画なので「俺は絶対プレイするしちょっとでもネタバレは嫌や!」という人は避けてください。

まぁでもそんなガッツリ構えて遊ぶゲームでもないですし、動画見てから適当に初見プレイ始めても普通に楽しめると思いますよ。というか未プレイの人がこれ見てもストーリーよく分からないでしょうし。

所感

古き良き横アクションゲームを今風にブラッシュアップしたらこんな感じになるのね、なるほどねぇという印象。

独特の世界観と難易度の高さは人を選ぶでしょうが、刺さる人には刺さるかと。

コンパクトな作りながらも良く出来た作品だと思います。雰囲気◎

敵の行動パターンを見切った時の快感は大したものですし、探索要素はそこまで複雑なギミックも無くストレスを感じず楽しめます。

「ゲームは有名どころしかやらんしそもそもゲーム自体別にそこまで好きでもないしなぁ」という人には若干オススメ出来ませんが、「ゲームは人生の一部です!」という人は試しに触れてみても良いのではないでしょうか。何事も経験です。

少なくとも私は有意義なゲーム体験をさせてもらえました。けどレトロゲームに興味も無いアクションゲームも苦手(というか無理)な妻に勧める気は微塵も起きない。そんなゲームです。

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