
SAGA人言いたいだけ
“いつメン” という言葉をよく目にする。
ロマサガRSに限った言葉では無いが、ロマサガRSプレイヤーの間でもよく使われているようだ。
“いつメン” とは何か
「いつものメンバー」の意味で、主に若者が使う言葉である。
「いつものラーメン」ではない。
私は生まれてこの方発声した事の無い単語だが、その歴史は意外と古く2010年頃から使われているらしい。
そして最近では死語扱いの風潮もある。
そりゃあ10年以上前に流行った言葉なら仕方ない。
なるほど、ロマサガRSを愛する紳士淑女(おっさん)が死語になりかけの単語をこぞって使うというのは趣きと哀愁があって大変チョベリグである。
ロマサガRSにおける “いつメン”
2022年7月現在では聖王、覆面、ヴァッハ神、リアムが高難易度攻略におけるいつメンに当たると言える。
ここにクィーンやら女神やら詩人やらアセルスやら好きなキャラを申し訳程度にトッピングする。
高難易度を攻略する際に使っておけば間違いない強キャラたちだ。
運営はこの事態を想定していたのか
数千数万というプレイヤーが、数百といるキャラクターの中から同じキャラクターを使用する。
運営はこの4キャラがいつメン化する事を想定していたのだろうか。
「聖王と覆面とヴァッハ神とリアムだけ強くしよう」なんて考えの元に実装したのだろうか。
そんなはずはないだろう。
ゲームを作るのであれば、もっと様々なキャラクターが同レベルで活躍するように設計しているはずだ。(と思いたい…)
しかし現実にはいつメンばかりが使われる。
何故か。
- 本当にこの4キャラだけが群を抜いて強いから
- 編成を考えるのが面倒臭いから
- 皆が強いと言っているから
- 皆が使っているから
この辺りが考えられる。
1の理由であれば運営の調整ミス、あるいは意図的なのかもしれないが、納得は出来る。残念ながら私は聖王も覆面もヴァッハ神もリアムも使わないので真偽は不明だが。
問題は2,3,4の理由だった場合だ。
それでいいのか。
今再び立ち上がれ、SAGA人(サガット)よ
いつメンを使った攻略が悪だと言っているわけではない。
魅力的なコンテンツで溢れかえるせわしのないこのご時世、効率良くプレイするというのは大事なのであろう。
しかし思い出して欲しい。
攻略本を見ずに試行錯誤した上でRPGをクリアした達成感を。
クイックタイムを使わずに七英雄を倒せた感動を。
取ったところで大して使う相手もいないスマウグのドロップを粘って手に入れた高揚感を。
オルランドゥを封印してFFTをクリアした満足感を。
ピエールは…毎回使うかもしれないが、イエッタ派かコドラン派かクックル派かはプレイヤーによって分かれたであろう。
サガ2はメカ縛りで遊ばなかったか。聖戦は王道から外れたカップリングをさせなかったか。メガテンはロキとオーディンとスルトという厨二パーティを組まなかったか。
光の戦士たちよ、FF3で自力で隠し通路を見つけた時の昂りを思い出すのだ。
いつだってゲームは自由であり、自己満足であり、主役は自分自身であり、そして究極的には無駄な行為だ。
「試行錯誤する時間が無駄」という言い分は分かるが、それを言い出したら「ゲームをする時間が無駄」でもある。
ゲームソフト自体が簡単に手に入らない中で数々の理不尽ゲーやクソゲーを掴まされ自力で乗り越えてきた歴戦のゲーマーであるSAGA人なら、多かれ少なかれ自分のこだわりプレイをした経験があるはずだ。
娯楽が溢れ返り、更にネットで攻略が簡単に手に入り効率を求める事が当然の若者ではなかなか得られない経験だ。
この大コンテンツ消化時代において、あえて、あえて無駄を楽しむ余裕を思い出すのも悪くはないと思うのだが如何だろうか。
「ゲームを遊ぶ事」と「コンテンツを消化する事」を同一に捉えている人が少なからずいると感じている。
子供の頃に「このゲーム消化しなきゃ」なんて考えながらゲームをしていただろうか。
ゲームは消化するものではなく楽しむものではないだろうか。
一体全体何をそんなに生き急いでいるというのか。
繰り返しになるが、いつメンで攻略する事を非難・否定しているわけではない。
これは提案だ。
「有名プレイヤーが使っているから」「試行錯誤するのが面倒くさいから」という理由でいつメンでサクッと攻略してそれで満足出来ているのか。
それで満足出来ているのなら、快楽を見出せているのなら、興奮出来ているのなら、ナニモイウコトハナイ
あなたは何を求めてロマサガRSを遊んでいるのか、一度振り返ってみるのも良いのではないだろうか。
あなたのロマサガRSライフがより良きものになりますよう。
今再び立ち上がれ、SAGA人よ。