FF+ポケモン「ワールドオブファイナルファンタジー」を裏ボスまで倒してレビュー

たまゆら

しりげをにるのですー

あの大人気FFソシャゲ「FFRK」でも絶賛大活躍中のラァンとレェンが主人公のFF外伝作、ワールドオブファイナルファンタジー(以下WOFF)のレビューです。

500円だったのでポチっと購入。

30時間ほどで本編クリアし、45時間ほどで裏クエスト制覇や裏ボス撃破も達成。

粗も目に付きましたけど光るものはあったと思います。

名作かと言われたらたくさんの疑問符達が飲み込まれていきますが。

もう真夜中 疲れ果てた男が 無邪気に踊るタマを数えて(幻覚)

目次

WOFFとは

2016年にPS4/vita/Steam(PC)で発売されたスクエニのRPGです。

FF15と同級生ですね。

売上本数はwikiにも載っていなかったのですが、どこぞのサイトで初週10万本だとかなんとか。

んでもって速攻で中古屋に並んで値崩れしたとかなんとかかんとか。

WOFFのシステム

言うなれば「ポケモンとペルソナとFF10を3身悪魔合体させて合体事故を起こした歴代クロスオーバーFF」です。

モンスターボールでモンスターを捕まえる、捕まえたモンスターをパーティに入れて一緒に戦う、レベルが上がればモンスターが進化する、フィールドのギミックをモンスターのスキルで突破する、というポケモン要素。

人間キャラとモンスターをセットにする事でステータスアップさせ属性耐性や使用可能スキルを変更するというペルソナ要素。

レベルが上がるとSPなるものが溜まり、SPを消費してスフィア盤とそっくりなシステムで味方を強化するというFF10要素。

これらに加えてFF名物のATB(ゲージが溜まったキャラから行動)で戦闘が進行する形です。

戦闘画面はこんな感じ

戦闘面以外では、スーパーデフォルメの歴代FFキャラが出演しクロスオーバー的な絡みを見せるストーリーが特徴的。FFキャラはパーティーインこそしませんが召喚獣的な立ち位置で戦闘もサポートしてくれます。

歴代FFのアレンジ曲が流れたり、歴代FFの町やダンジョンが登場するのも往年のFFファンにとってはたまりませんね。

ストーリー担当はFF7ダージュオブケルベロスやFF零式のストーリーも書いている千葉広樹氏、音楽担当はサガフロ2やFF13で有名な浜渦正志氏です。閃光は名曲。

WOFFのストーリー

記憶を失った双子の姉弟が神様と出会い記憶を取り戻す旅に出る、というお話。

主人公たちは記憶を失っているので、一から説明を受けてもプレイヤー目線として違和感が無いFF10のティーダ君方式です。

で、なんやかんやあって最終的に世界を救うという、大筋では王道のストーリーが展開されます。

登場人物紹介

ラァン

主人公姉弟の弟の方。

どんな状況でもボケないと気が済まない特殊性癖の持ち主。

レェン

主人公姉弟の姉の方。

ストレスが溜まると突然ウンチクを語りだすという特殊性癖の持ち主。

エナ・クロ

主人公姉弟がオープニングで出会う神様。

飄々とした性格で基本的には傍観者に徹します。

神様は完璧であり、完璧な神様が創造した人間も完璧であるわけで、故に自ら介入しなくとも人間を創造した時点で完璧な結果が得られる、という理論らしい。

声優さんすごい好きな感じなのですけど、花澤香奈さんって多分有名な人ですよね?私でも名前聞いた事あるくらい有名な人はやっぱり違いますねぇ。

タマ

エナ・クロの下僕その一で、記憶を失った姉弟に同行してナビゲーターを務めます。

こう見えて煽りスキルが高い畜生。

女の子だったのか…初めて知った…

セラフィ

エナ・クロの下僕その二で、記憶を失った姉弟をバックアップサポートします。

気怠げでアンニュイなセリフ回しがとてもかわいい。

歴代FFキャラの皆様

実際にプレイしてみて「うおー、このキャラ出るんか!」と驚きたい人もいるかもしれないので一応折り畳みで。

ストーリー的なネタバレはありません

前述の通りプレイアブルキャラとしては使えないのが残念。

ここが凄いぞ WOFF

  • モンスターの組み合わせを考える楽しみ
  • 前ターンリピートのオートバトル搭載
  • 通常戦闘曲を歴代FF曲に変更可能
  • 大量に散りばめられた歴代FFネタ
  • セラフィがかわいい

ペルソナを憑依させるが如く、仲間モンスターを人間キャラにセットして運用するのが基本。

最大2体までセット出来るのですがこれがなかなか面白く、例えばファイア使いを2体セットすればファイアはもちろんファイラも使えるようになるとか。

人間キャラにスキルを習得させる事も可能なので、ファイア+ファイア+ファイラでファイガが使えたりもします。

そしてモンスターをセットする上で更に大事なのが耐性です。

例えばボム(火耐性 水弱点)とトンベリ(水耐性 雷弱点)をセットすれば水弱点を打ち消しつつ火耐性が得られるとか、ボムとボムをセットすれば火攻撃に対して完全に無敵になるとか、単純に足し算で耐性が得られます。

これにより厄介な敵モンスターに合わせて都度都度編成を考えるというテクニカルな攻略が可能に。

とは言っても小難しい事を考えるのが面倒な人はレベルを上げて物理で殴れば普通に進めるゆるーい難易度なので、ヘビーゲーマーにもライトゲーマーにも応えるゲームバランスになっています。

ここが残念 WOFF

  • 終始クッソ寒いギャグとメタネタのオンパレード
  • FF版ポケモンだけどそもそもFFのモンスターに愛着が湧きづらい
  • 新規仲間モンスターを起用しようとするとレベル上げを強要される
  • ストーリーや世界観が劇中で説明不足
  • 出演FFキャラの偏り
  • セーブが1個しかない
  • ミニマップと全体マップで向きが違うのは何の嫌がらせなのか
  • 飛空艇の操作方法が気持ち悪すぎる
  • 負けイベント多すぎ平成初期かよ
  • ミニゲーム(トロフィー対象)が運任せの虚無

多すぎるギャグ

言いたい事は色々あるのですが、一番辛いのが終始ボケ続けるラァンのキャラクターです。

レェン「ここがやつらのテリトリーね」
ラァン「テリヤキチキンがどうしたって?」

とかいうやり取り、それ幼稚園児でもギリギリ笑わないのでは。

FFの世界にテリヤキチキンがあるんか?テリヤキって醤油やぞ?FFの世界に醤油があるんか?クラウドは目玉焼きに醤油かけるんか?それともソースかけるんか?ちなみに私は目玉焼きには何もかけません。

こんなのが延々と続きゲームへの没入感を下げていますし、ラァンが鬱陶しく感じられました。

昔は「RPGはバトルが面白ければそれでOK」という考えでしたし今でもそういう考えだと思っていたのですが、ところがどっこい実はキャラクターの魅力も重要な判断要素だったのだなと、改めて自分のゲーム観を見直す機会になりましたね。

私は好きになれないキャラクターを操作するゲームは好きになれないらしいです。

そして同じくらい酷いのがモンスター図鑑です。

登場する全てのモンスターの解説がこんな感じ。

個人がブログで寒い事を書いて滑るのとは訳が違います。これ、FINAL FANTASYやぞ。

FFモンスターとポケモンシステムの相性の悪さ

FF版ポケモンという発想自体は悪くないとは思いますが、FFのモンスターは作品ごとに姿形が変わるものも多く愛着を持ちにくいのも事実。

更に仲間になったモンスターは一律レベル1からスタートなので、様々なモンスターを使いたいと思ってもその度にレベル上げをしないと使い物になりません。

結局同じモンスターを鍛え上げてゴリ押しするのが手っ取り早いため、新しくモンスターを仲間にするモチベーションも沸きづらいです。

見た事の無いモンスターが出現してもビジュアル面でも攻略面でもワクワクしないって、敵を仲間に出来るゲームとしては致命的じゃあないですかね。

ストーリーや世界観の見せ方の問題

ストーリーは何が何だかよく解らないまま、着の身着のまま言われるまま風に吹かれるままに進行し、ラストの方で「あーはいはいそういう事だったのね。……え?で、どういう事??」という怒涛の展開が繰り広げられます。

世界観や設定は凝っているのですけど説明不足が過ぎる。

エンディング後にキャラ辞典で大量に情報補完されるのでまだマシですが、それにしても「これは実はこういう事だったんだよ!凄く練ってあるでしょ!」とテキストでずらずらずらずらと解説されても、なんというか後付け感というか同人感というか。

劇中で表現しきれずに全部終わってから解説される設定って、それもうゲームとしてはあってもなくても構わない死んでいる設定なのでは…?

と、そんな事言い出したらゲーム全体通して設定が語られもしないサガシリーズはどうなんだって話ではありますが。

結局、キャラが好きになれないしバトルも微妙 → だからストーリーの見せ方にもケチを付けたくなる、という事なのかもしれませんね。レビュー記事としてどうかと思うなぁ。

動画

オープニングから適当なところまで。

こちらはラストバトル~BADエンド。

ドラクエ11で見た。

…と思ったらドラクエ11よりもWOFFの方が古いみたいですね。

もちろんネタバレどころの話ではないので自己責任でどうぞ。

こちらはBADエンドを経てからのTRUEエンド。

こちらは歴代FFキャラの召喚モーション集です。

総評

絵柄やギャグやバトル難易度的に子供向けなのかと思いきや、散りばめられた歴代FFネタで楽しめるのはおっさんメインでしょうし世界観も地味にややこしいし変に暗いし、子供向けなのかおっさん向けなのかターゲットがイマイチピンと来ない作品です。

結果、大人も子供もおねーさんも楽しみにくいゲームになってしまっているかと。

そもそも子供はファイナルファンタジーなんてやらないかガハハ。

総評は「可能性は感じるが中途半端な凡ゲー。あとギャグ滑ってるから(真顔)」です。

まぁ本編は30時間くらいで終わりますし激安ですし、ご興味あればどうぞ。

WOFFの効率的なレベル上げについてまとめた記事はこちらです。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次