お酒で失敗した時の謝り方のススメ

お酒が好きである。

平日は毎日ビール2本にハイボール6杯くらいは飲むし、休日は朝から飲む。

好きが高じて副業でホストをしていた事もある。

昼の仕事を終えて歌舞伎町に直行、2時まで働き寮で就寝、6時に起床し昼の仕事へ。18時の終業と同時にまた歌舞伎町へ…という生活を1年近く続けていた。

自慢ではないがホストの仕事でお酒を断った事はないし、粗相をした事もなければ記憶を無くした事もない。

テキーラをショットで何杯も体内に注ぎ込んだ事もあるし、シャンパンを入れてもらって調子に乗る事もあった。

それでも翌日普通にサラリーマンをしていた。

それがどうだろう、最近は昼の仕事の普通の飲み会でやらかす。

目次

飲み会は大事である

つい先週の金曜日、出向先の新年会2020があった。

とても偉いAさん(60代)、次に偉いBさん(50代)、私と近しい立場でサシで飲みにもよく行くCさん(40代)、そして私(30代)。

その業界では知らぬ者はいない、業界トップシェアの外資系企業の新年会だ。

私を除き皆超が付くほどのエリートだが、このメンバーではよく飲みに行く。

勝手知ったるなんとやらだ。

何も覚えていない。

いや、1軒目は覚えている。

楽しくお酒を酌み交わした。

目上の人を立てる技術は持っていると自負している。

抜かりはなかった。

はずである。

2軒目はとても偉いAさんのお気に入りのバーに行った。

かろうじて覚えている。

蝶ネクタイをしたダンディーなマスターが一人で切り盛りしているオーセンティックなバーだ。

とても美味しいウイスキーをいただいた。

私はウイスキーに目がない。

独身時代は日本各地のバーに赴いて様々なウイスキーを飲んだ。

アイラが特に好きだ。

ラフロイグ、ボウモア、ラガブーリン、アードベッグ、ブナハーヴン。

そしてこの日もとても美味しいウイスキーをいただいた。(覚えていない)

3軒目はキャバクラだったらしい

入店した記憶もなければ退店した記憶もない。

かろうじて煌びやかな照明だけを覚えている。

財布からは1万円札が無くなっていた。

人間の帰巣本能の凄さ

気付けば家にいた。

外は明るい。

私の心は暗い。

手は擦り剝けているしスーツとコートは汚れている。

歩く事もままならないほど左足首は捻挫をしている。

スマホのカメラロールには、誰が何のタイミングで買うのだろうかといつも不思議に思っていた自販機のしじみ飲料の写真が残っていた。

名探偵たまゆら氏の推理によると、買って飲んだのだと推察される。

なるほど、自販機にしじみ飲料が置いてあるわけだ。

40円…?

撮影時間は朝の5時だった。

さすがに麻婆スープは飲んでいないと思う。恐らく。

アルコールでむくみにむくんだ手の写真もカメラロールに残っていた。

こんなものをスマホに残して一体全体何をしようとしていたのか。

土曜の朝5時だ。

ひどい話である。

朝から眠い目を擦りつつ部活に行こうとしていた学生や会社に行こうとしていた大人に今すぐ謝るべきだ。

ただ悲しいかな、こういった事はここ1,2年でたまにあった。

記憶はないが負傷しながら家に帰っていたという事は稀によくある。

そのたびに明くる月曜日、「いやー人間の帰巣本能ってのは凄いですねーハハハ」と救いのないどうしようもない話をしたものである。

相手もリアクションに困っていた事であろう。

クソみたいな会話だが、弱者が厳しい社会を生き抜くための処世術だ。

私が怪我をして散財するだけなら自業自得である。

はっきり言ってどうでもいい。

だがこの時は少々事情が異なった。

土曜日の早朝、よくサシ飲みをするほど仲の良かったCさんからLINEが届いていた。

「もうたまゆらさんとは飲みに行きません」

もう5年以上の付き合いがある方からだ。

何かやらかしたのであろう。

何も覚えていない。

由々しき事態である。

私から飲みニケーションを奪ったら何も残らない。

誠実に謝ろう

迎えた月曜日。

私は仕事は嫌いではないが、この日ほど出社したくないと思った事はない。

真面目に日曜の夜は謝っても無視される夢を見たし、悪夢から覚めたと思ったら夜中の2時くらいからずっとお腹が痛くてトイレにこもっていた。

ヒトはストレスで下痢になるという事を身をもって実感した。

有休の残日数は十分にある。

それでもここで休むわけにはいかない。

ここでこそ休むわけにはいかない。

調子に乗ってもいけない。

あくまで私は加害者であり目下の立場であるのだから、「おはようございまーす!先週はお疲れ様でしたー!ちゃんと帰れましたー?私なんかもう何も覚えてなくて擦り傷だらけ!電車に乗って3回最寄り駅乗り過ごしましたよアッハッハ」なんていつもの調子で軽口を叩いてはいけない。たとえ事実であろうとも。

こういうところが私の悪い癖である。

30年以上「私」をやっているのだから、いい加減学んだ。

真摯に、言い訳をせず、ましてや自分も大変だったなどという事は1ミリたりとも伝えるべきではない。

ではどのように反省の意思を示すべきか。

どのように切り出すべきか。

丸坊主か、丸坊主なのか。

それで許されるのならば、やぶさかではない。

真剣に悩みに悩んだ。

相手の立場になって考えてみろと言われても、私だったら10も20も若い人がお酒でやらかしたら笑って歓迎してしまう。

しかしそうではない。

それではいけない。

社会人たるもの、下の者がそれではいけない。

ああ、月曜が憎い。

ああ、お腹が痛い。

という話を全部したら相手は覚えていなかった。

まぁそりゃそうだろう、だいぶ飲んでいたし。

お酒って怖いなと思った話でした。

皆さんもお酒にはお気を付けください。

歳取ったら特に。

記憶を無くしても、真冬の26時から27時のクッソ寒い時間に酔っ払って歩いて帰ろうとして1万歩以上歩いて怪我して力尽きて結局始発に乗ったけれど3回くらい最寄り駅を乗り過ごして行ったり来たりした事が分かる。そう、iPhoneならね。

ヘルスケアっていうiOSにデフォルトで入ってるアプリ、何も設定していないのに勝手に歩数カウントしてるのですね。

怖いわ。

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