レトロゲーマーがPS4のニーアレプリカントをトロコンしてレビュー

たまゆら

一人のために、全てを滅ぼす

PS4のゲーム、ニーアレプリカント(NieR Replicant)をトロフィーコンプリートまでやり尽くしたので感想記事を書きたいと思います。

中古屋さんで2,000円也。

かのケツで有名なニーアオートマタの前作です。

ストーリー的にも発売日的にもニーアオートマタの前。

いつも通り本記事はネタバレを避けますが、文末に折り畳みでネタバレ含む戯言も書く予定です。

あと多分辛口の評価になると思いますので本作が好きな人は見ない方がいいかと。

購入から7日でトロフィー&サブクエストコンプリート。

コンプリートまでのプレイ時間は68時間ちょいでした。(寝落ち数時間含む)

全エンディングとほとんどのサブクエスト達成までで50時間、虚無なトロコンのために18時間という内訳です。

ニーアオートマタのレビュー記事はこちらです。

目次

ニーアレプリカントとは

元々は2010年にPS3及びXbox360で発売されたゲームですが、2017年に発売された続編ニーアオートマタの爆発的ヒットを受けて(?)2021年にPS4/Xbox one/Steamに移植されました。

移植に伴い画質向上、バランス調整、ちょっとした追加シナリオ等のバージョンアップがなされています。リマスター以上リメイク未満のまさしくバージョンアップ版。

今回私はニーアオートマタはガッツリ楽しんで原作のPS3版は未経験、という状態でプレイしました。こういう人、多いと思います。

ちなみにニーアゲシュタルトというゲームもありますが、内容はニーアレプリカントとほぼ同じです。

主人公がお兄ちゃんか父親かという違いだけ。

原作ニーアレプリカントはPS3でのみ発売されて、ニーアゲシュタルトはXbox360でのみ発売されています。

海外市場のウケを狙ってXbox360版は親父にしたとかなんとか。

ニーアレプリカントのストーリー

マモノと呼ばれる化け物が跋扈する世界が舞台。

黒紋病という謎の病気に冒され苦しむ妹のヨナを助けるため、主人公のお兄ちゃん(ニーアゲシュタルトでは父親)が奮闘するというお話です。以上。

メインストーリーとしては本当にそれだけであまり書く事がありません。

ラストでなんやかんやと世界設定が語られますが、主人公からしたら妹を助けられたらそれでいいのであまり関係なかったり。

ニーアオートマタの世界からおよそ8,000年前のお話で繋がりもあるため、ニーアオートマタ既プレイヤーは聞いた事あるワードがワンサカ出てきます。

ニーアレプリカントのシステム

バトル面は特筆すべき点も無いオーソドックスな3Dアクションです。デビルメイクライ的な。というかこれデビルメイクライや。なんならSEとかフォントとかもデビルメイクライっぽい。

アクションは武器攻撃、回避、ガード、ジャンプ、魔法という普通のやつ。

派手な弾幕攻撃がそれなりに印象的でしょうか。

使用ボタンこそ多いものの難易度は低く、回避がどのタイミングでも可能なのが強力。攻撃モーション中でもキャンセルして回避可能です。

イヤらしいボスもいないのでとんでもなくアクションゲームが苦手という方以外はまず詰まないでしょう。

私はそこそこアクションゲームが苦手というくらいですが、バトルでは一度もGAME OVERしませんでした。

とんでもなくアクションゲームが苦手という方向けにはオートバトルという救済措置もあります。

オートバトルを使うと笑ってしまうくらいの超反応で回避やガードをしてくれてほぼ無敵になります。これ地味に見てるだけでも楽しい。

バトル以外のシステムについては、原作は2010年のゲームですのでオープンワールドというわけでもなく普通に町とフィールドを行ったり来たりするたび舞台が切り替わりローディングが挟まるタイプ。

メインストーリーと並行して任意でサブクエストを進めていきます。

基本は3Dアクションなのですが、場面によって唐突にバイオハザードが始まったりかまいたちの夜が始まったりモンスターハンターが始まったり魂斗羅が始まったり倉庫番が始まったりもします。どれも本家の劣化版ですけど。

登場人物紹介

主人公 (ニーア)

妹大好きお兄ちゃん。

かと思いきや、苦しむ妹のために薬を取りに行ったハズなのにその辺にいた知らないお婆さんの頼み事をホイホイ受けてしまうような超が付くお人好し。

マラークが死んで泣き崩れるラファを横目に「アルマ…」と耽るラムザさんを見習ってどうぞ。

趣味は釣りと過酷なレアドロップ集め。

仲間が戦っている横で釣り

ちなみにデフォルトネームはニーアというらしいです。

知らなかった…だからニーア〇〇というシリーズなの?

ヨナ

主人公の妹でこれ以上ないほどのロリボイスでお兄ちゃんお兄ちゃん言ってくるヒロイン。

かぼちゃが好きで料理が苦手。

病人なのにとても薄着。

スクショ1枚も撮ってなかった。

白の書

物語序盤に主人公と出会い、成り行きでパートナーとなるヒロイン。

極度のめんどくさがり屋だが主人公の事が大好きなので文句を言いながらも健気にひっついてくる。かわいい。

カイネ

放送禁止用語を連発する下着姿の美人さんでキラーマシーンなヒロイン。

男前な性格のようで実は結構弱音を吐きがちな正統派属性。

エミール

郊外にたたずむ立派な洋館の主でヨナの文通相手でヒロイン。

特技は舞空術と頭から発射するどどん波。

最終的に腕が4本になる。

多分天津飯。

仮面の王

掟に生き、掟に死ぬ仮面一族の王にしてヒロイン。

キャラ人気凄そう。

ここが凄いぞニーアレプリカント

  • 初見ではあっと驚く世界観と設定
  • 荘厳美麗なBGM
  • デボルさんがかわいい

主人公目線だと確かに平々凡々な王道ストーリーなのですが、その裏にはめちゃくちゃ凝った設定が張り巡らされています。

その設定自体もぶっ飛んだ電波的な意味不明設定ではなく、しっかり理解出来るもの。

また、儚くも切ないメロディアスでエモーショナルなBGMも世界観にビッチリハマっています。

あとデボルさんがかわいい。

デボルさんがかわいい

ここが残念ニーアレプリカント

  • ロードが多い&長い
  • お使い感がエグい
  • 周回がダルい
  • ゲーム的に目新しさは無い
  • トロフィーの虚無感が凄い

ロードが多い&長い

とにかくエリアを移動するたびにロードが挟まります。

そんでもってこれが長い長い。

我が家のノーマルPS4+SSDで5秒~8秒くらい。

内蔵HDDだと20秒前後になるという情報もありました。いやいやいやいや、それは無理。

ロード問題は最近のゲームはよく出来ていますよねぇ。

個人的にロードはプレイング的にも没入感的にもゲームの評価に多大な影響を与えると思っています。

ビヨビヨ許すまじ。

フロントミッション2は面白いけど…とても面白いけどロードの長さで評価は相殺。

お使い感がエグイ

サブクエストは「〇〇を××個持ってきて」「□□を△△に届けて」が999割です。

謎のスイッチで修理する灯台ってなんだよ

「ゲームなんて突き詰めればほとんどお使いじゃん」という意見も分かるのですが、そこを工夫するのが良いゲームなのではないでしょうか。

ニーアレプリカントの世界は非常に狭いので、見た景色を何往復もさせられます。

で、ロードが多い。

そんでもってまた集めるアイテムがレアドロップだったりして真顔で同じところをマラソンさせられたりもします。

で、ロードが長い。

周回がダルい

エンディングが5種類あり1周目は主人公目線オンリー、2周目は敵側の事情もチラチラ垣間見えるという構成なのですが、3周目以降は結末が変わるだけで道中はほぼ同じ。

さすがにグッタリしてきます。

配達員とルイーゼの話はもういいよ…飛ばせないし。

エンディングは5種類なのですが、クリアまでのタイムアタックトロフィーや特定のボス戦でのタイムアタックトロフィー等もあり、結局私は7周しました。

そんなに周回するのにエンディングもスタッフロールもスキップ不可というね。

同じく周回しないと全貌が判明しないニーアオートマタは周回毎の変化の付け方やらチャプターセレクトやら非常に良く出来ていると思います。マジで。

ゲーム的に目新しさはない

普通の村・平原・砂漠・海沿いの町・洋館&研究室といったゲーマーには見慣れたロケーション、お使いばかりのゲーム内容、バトルは育成要素やカスタマイズ要素もほとんど無い単調な普通の3Dアクション。

いずれも2023年ともなればベッタベタに手垢の付いた要素です。

本作の強みと言える肝心要のシナリオや世界観もシリーズ初見であれば「うおー!」となるかもしれませんが、ニーアオートマタをプレイしていると想像のつく範囲。

2周目の敵目線が入るシナリオもニーアオートマタで散々見た「ほらほら敵側にも事情があって悲しいでしょー」的なやつで既視感バリバリです。

トロフィーの虚無感が凄い

トロコンしようとすると武器強化のための素材集めがかなり苦痛です。

前述のお使いサブクエストなんて目じゃないくらいの修行。

敵からのレアドロップ狙いならまだいいのですが、その辺にたまーに落ちている素材を行ったり来たりしながら集めるだけのマジマラソンを強いられるのはどうかと。

で、ロードが長い。

レアアイテム集めって、その行為自体が楽しい or 手に入れた先に使い道がある、のどちらかが欲しいわけですがニーアレプリカントにはどちらもありません。

武器を強化するのが大変な割に物凄く強くなるわけでもなく、見た目が変わるわけでもなく。

そもそも強い武器を作っても振るう相手がいないです。

極めつけはリアル数十時間かかる栽培システムでレアな花を咲かせるというトロフィー。

種を蒔く → リアル数時間後にランダムで花が咲く → リアル数十時間後に花が枯れて種を入手 → レアな花の種同士を掛け合わせて更にレアな花を咲かせるという面白くも何ともない苦行。

セーブ&ロードとPS4本体のタイムゾーン変更技を使わなかったら1,000時間くらいかかるのではないですかね。

そして達成してもゲーム内メリットは皆無でイベントもありません。

そもそもトロフィーは暇人がやり込むためのものかもしれませんがそれにしたって、ねぇ。

総評

良いところと残念なところの熱量を見ていただければ分かるかと思いますが、個人的には「期待しすぎたかなぁ」という感じです。

つまらなくはなかったですけどね。

ニーアオートマタの凄さを再認識。

あ、釣りはニーアオートマタより圧倒的に面白かったです。

あとデボルさんがかわいい。

ニーアオートマタ未プレイの方、もしくはニーアオートマタにドハマりしてニーアの世界を味わい尽くしたいという方にはオススメ出来ます。

ニーアオートマタなかなか面白かったから前作も面白そうだしやってみるかぁ、くらいのノリだと怪我をする可能性がありますのでお気を付けを。

ネタバレ含む個人的な戯言

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順番的にA→B→C→D→Eエンドと見る場合が多いと思いますが、そうするとこれは主人公とカイネの恋物語?エミール含めた三角関係を描いた作品だったの?となってしまいました。

ずっとヨナのために頑張ってきたのにラストは主人公とカイネが裸で抱き合ってめでたしめでたしって…。最終的に「アルマはどこだ!」しか言葉を発せられなくなるラムザさんを見習ってどうぞ。

いや別に私がヨナが好きなわけでもシスコンなわけでもないですが、カイネとの恋愛描写なんて道中でほぼ無かったじゃないですか。

これだったらアーシェの方がまだ「バルフレア―!」と叫ぶフリが出来ていましたよ。

ストーリー内でカイネ寄りの行動や選択肢を選んでいるとカイネルートに入っていくとかすれば納得もいくし周回も楽しめたと思うのですけどね。

主人公(プレイヤー)から見たストーリーとしては、よく分からないけど失われた言葉を集めて、よく分からないけど鍵を集めて、そんでもって魔王を倒す。それだけなのでこの先どうなるのだろうというワクワク感や早く先を見たいというモチベーションが上がりづらいとも思いました。

あと配達員がヤバい。ルイーゼの事を本当に人間だと思っていたのだとしたらヤバい。難破船に一人で住んでいる人間の女の子のところにパンを持って通っていたの?毎日仕掛けを解いて鍵を取り出してルイーゼのところまで行って帰りに鍵を戻してから仕掛けを戻していたの?全方位ヤバい。郵便局の奥も謎の塊が敷き詰められていて更にヤバい。あと飛ばせないから歌うな。

ゲシュタルトとレプリカントの理解が深まりエミールの過去が分かったのは素直に良かったです。

で、なんで洋館は白黒なんですかねぇ…

トロフィーコンプリートガイドはこちらです。

ニーアオートマタのレビュー記事はこちらです。

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